3月は別れの季節。新入社員だった頃に厳しく鍛えてくれた元上司が、もう定年だ。退職を控えた人へのプレゼントに、さまざまな思いを抱きながら何千回も相手に渡したはずの“本人の名刺”はどうだろうか。ただし、普通の名刺ではない。桐箱に入った純金の名刺である。
三菱マテリアルは、新タイプの「1グラム純金名刺」を3月1日から販売開始した。純度99.99%の純金を独自の精密圧延技術で約14マイクロメートルの薄板に加工し、保護用のラミネートに名前や社名を印刷するもの。大きさは80×48ミリ(タテ×ヨコ)で、価格は1枚が1万円。製作は1枚から可能で、名刺を預けて2週間で完成する。
2月まで生産していた旧タイプでは、金の上に1次ラミネート、名前などを印刷したフィルム、2次ラミネートと3重に重ねていて、周囲に約3ミリのラミネートがはみ出した“耳”があった。新しいタイプでは、印刷技術を改良したことで金にかぶせるラミネートを1枚だけにし、この“耳”を省いた。紙の名刺と同じように少々曲げても元に戻るなど、柔軟性も高い。「新タイプになって、より金の素材感が現れ、かつ実際の名刺に近づいた」(三菱マテリアル)という。
あの頃は顔も見たくないとさえ思った元上司だが、いざ退職となると淋しい。お疲れ様でした。この名刺を見て、会社で過ごした輝かしい日々を思い出してください。でも、ダメな部下のことも、たまには思い出してくださいね――。そんな気持ちで、長年勤めあげた会社を去る人にプレゼントしてみよう。
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