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第2回 リラクゼーションのテクニック──身体・感情・感覚リラクゼーションの7種の技法(4/4 ページ)

心と身体をリラックスさせるリラクゼーションの技法を7つの切り口から紹介。どれも、気軽に始められるリラクゼーション法です。まずは、自分に合っているものから選び出してやってみよう。

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 1つ目は「頭で食べる」。「12時だから食べなきゃ」「もう7時だから食べなきゃ」というように、何時だから食べなきゃと思うことや、朝食をしっかりとらなきゃ、厚生労働省が言っているから食べなきゃ、という食べ方が頭で食べる食べ方です。女性に多いのは、今日は赤と黄色を食べたから、あと青色のものと白いものを食べなきゃ、というものもあります。肉が多かったから、野菜を食べなきゃ、というのも頭で食べる食べ方。栄養やカロリーを気にする食べ方ですね。健康的なようですが、気にしすぎている場合もあります。

 2つ目が「目と口で食べる」。「おいしそうだな」と思って食べるのがそうです。もうお腹が一杯なのに、「あのケーキ、おいしそう」というのは目が食べたがっていますね。また、「あの味が食べたい」といって食べるのは、口で食べる食べ方。これは、ただおいしいから食べているのです。お腹が空いているから食べているのではありません。

 3つ目は「心が食べる」。イライラするから「やけ食い」するとか、失恋したり失敗したりしたから「バカ食い」するなどが、心が食べる食べ方です。お酒でもこういう飲み方をする場合がありますね。

 そして、4つ目が「胃が食べる」。先ほどのねずみの実験でわかるように、動物は自分が一番必要とする成分を嗅ぎ取る感覚があるらしいです。しかし、人間はその感覚が鈍っているのです。理由は、この最初の3つの食べ方のせいです。何が食べたいかがよく分からない。例えば、お酒を飲んだ後ラーメンが食べたいというのは、明らかに胃が食べたいわけではないです。頭が「酒の後はラーメンでしょ」といって食べている場合もあれば、ラーメンが目に入ってきて、ついお店に入るという、目で食べる場合もあります。そうではなくて、できるだけ胃に尋ねて、お腹の空き具体にあわせて食べるようにしてください。

イメージに入ってリラックスする

 以上が、外にあるもので五感を満たす方法です。一方、次に紹介するのはイメージの中に入る方法。くつろいだときの体験を、ありありと五感を伴って思い出すというものです。これは意外とパワフルな方法です。「リラックスしなきゃ、しなきゃ」と思ってもリラックスしないのに、リラックスしているときの見えるもの、聞こえるもの、感じるもの、つまり五感を思い出すとリラックスできます。

 誌上セミナーでやり方をご紹介しましょう。

平本 リラックスするときがありますよね。そのときの目に見える風景を思い出してください。

斎藤 眠る間際になりますが。

平本 いいですよ。眠る間際にどんなものが見えますか?

斎藤 真っ暗です。

平本 では、そのときの聞こえてくる音は?

斎藤 しーんとしているというよりは、ホワイトノイズみたいな感じです。

平本 では、身体の感じは?

斎藤 柔らかくて暖かくて……

平本 においがあれば思い出してください。

斎藤 においはあるときもあれば、ないときもあります。

平本 味は?

斎藤 味はないです。

平本 こんな風に、リラックスしているときの五感を思い出します。見えるもの、聞こえるもの、感じるものを思い出す。眠くなってきました?

斎藤 眠くなりますね、気持ちよく……


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