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「TOMP」で会議のマンネリを考える樋口健夫の「笑うアイデア、動かす発想」

「TOMP」とは「時間(Time)」「目的(Object)」「メンバー(Member)」「場所(Place)」の略。TOMPがワンパターンになるといいアイデアが浮かばなくなる。思い当たる会議もあるのではないだろうか。

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 「毎日発想を書き続けてきたのですが、最近スランプで……。どうすればよいでしょうか」と尋ねた友人に、筆者は「それはTOMPマンネリにはまっているからではないですか」と答えた。

 「TOMP」とは、「時間(Time)」「目的(Object)」「メンバー(Member)」「場所(Place)」の略。筆者は、時間や目的、メンバー、場所がワンパターンになることを、「TOMPマンネリ」と名付けた。これらがマンネリに陥ってしまうと、アイデアが出なくなったり、アイデアが浮かんだとしてもよいものが少なくなってしまうことが多い。逆に考えると、TOMPを変えるだけでいい発想が出てくることが多いのである。

 だから、TOMPマンネリによって発想が閉塞状態に陥っているなら、早起きしてみたり、旅に出たり、長く会ってない人に会ったりするといい。新しいWebサイトをチェックしたり、本や雑誌もこれまで読んでなかったものを購読するのも手だ。コンビニや量販店の歩き回りも知的好奇心を刺激する。よい食事も大切だ。おいしいコーヒーを飲みなさい。トイカメラのようなオモチャも小道具として役に立つ。

“飲み構え”できる会議で心うきうき

 会議でのTOMPマンネリを考えてみると、2つの側面がある。1つは肯定的なマンネリ。たとえば報告を聞くための定例会議はむしろワンパターンの“様式美”が大事。無駄な労力をかけないためにも、一定の日時、一定の場所、一定のメンバーで開会し、滞りなく閉会するべきだ。一方マンネリを避けたいのは、意見を出し合うブレインストーミング系の会議である。毎週何曜日何時から開かれると決まっている定例会議でブレストしても、思ったよりアイデアが出ないことが多い。

 面白い意見やアイデアが必要であれば、午後の定例会議を早朝にするとか、昼食を食べながら開けば、それだけでアイデアが出やすくなる。時には社内の他部署からゲストメンバーを招待してみるのもいい。社外からのオブザーバーも刺激になる。サプライズがあってよいのだ。

 たとえば会議の机に「まあ、1杯」と酒を置いておく。もちろんその場では飲まない。会議後のご褒美だ。とはいえ“飲み構え”できるだけで、心がうきうきする人もいるだろう。筆者も同じだ。気持ちがうきうきすれば会議の議論も前向きになるのである。

 社内のありとあらゆる場所を会議や打ち合わせに使ってみよう。工場などの生産現場でやるのもよい。極端なケースでは客先の場所を借りたりするのも面白い。狭い会議室ばかりで会議をしないで、時には役員会議室も使ってみる。もちろん空いていれば、だが。このほか食堂を会議室に転用し、会議においしいコーヒーを出せるようにすることもいい影響があるはずだ。

 天気がよければ、屋外で会議を開くことも刺激になる。郊外のセミナーハウスを週末に借りて、1泊の“会議合宿”もインパクトが大きい。都心と違ってリフレッシュもできる。貸し切りのマイクロバスで夜の市内を走り回る会議があってもいいかもしれない。筆者は部下たちと「今から会議のオフ会だ。行くぞ」と、チーム全員で映画を見に行ったこともあった。もちろん勤務時間後の話だが、全員がおにぎり2個と缶コーヒーで映画を楽しんだのだ。

今回の教訓

ところ変われば発想変わる――。


著者紹介 樋口健夫(ひぐち・たけお)

1946年京都生まれ。大阪外大英語卒、三井物産入社。ナイジェリア(ヨルバ族名誉酋長に就任)、サウジアラビア、ベトナム駐在を経て、ネパール王国・カトマンドゥ事務所長を務め、2004年8月に三井物産を定年退職。在職中にアイデアマラソン発想法を考案。現在ノート数338冊、発想数26万3000個。現在、アイデアマラソン研究所長、大阪工業大学、筑波大学、電気通信大学、三重大学にて非常勤講師を務める。企業人材研修、全国小学校にネット利用のアイデアマラソンを提案中。著書に「金のアイデアを生む方法」(成美堂文庫)、「できる人のノート術」(PHP文庫)、「マラソンシステム」(日経BP社)、「稼ぐ人になるアイデアマラソン仕事術」(日科技連出版社)など。アイデアマラソンは、英語、タイ語、中国語、ヒンディ語、韓国語にて出版。「アイデアマラソン・スターター・キットfor airpen」といったグッズにも結実している。アイデアマラソンの公式サイトはこちら


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