“手のひらプロジェクタ”をスマートフォンで使う(その3):仕事耕具(2/2 ページ)
海連の発売する“手のひらサイズ”の超小型プロジェクタ「X Pro920」。これまでの記事では、本体外観と基本的な投影性能について見てきたが、3回目となる今回は、スマートフォンに接続して使ってみた。iPhone×手のひらプロジェクタ、はたしてどんな使い方ができるだろう……?
お次はiPhoneを試してみる
次に、付属のコンポジット変換ケーブルとアップルのAVケーブルを使って、iPhoneを接続してみた。メールに添付したPowerPointファイルを開いて、X Pro920の電源をオン!――なんとなく予想はしていたのだが、投影画面は青画面のまま。iPhoneの設定をくまなく探してみたのだが、「画面出力」だとか「ミラーモード」といった設定項目は見つからない……。
ところが、途方にくれつつ「たぶんダメだろうな……」と思いつつ動画を再生してみたところ、自作スクリーンにきちんと映像が映し出された。いろいろと試してみた結果分かったのは、結局通常の画面はプロジェクタに出力できず、動画か画像でなければ出力できないこと。
動画はiPodの機能としてそのまま再生すれば問題なし。ちょっと悩むのは画像。写真かカメラの機能から、画像を選んだだけでは出力できない。スライドショーとして再生するとプロジェクタに出力できるのだった。意外と迷うので注意しておこう。
ということで、ホームボタン+スリープボタンのショートカットでPowerPointファイルの画面キャプチャを取り、スライド1枚1枚をいったん画像として保存した。それらをスライドショーで投影してみたのが以下の画像である。
スライドは、1画面に上下2枚ずつ表示するのであれば問題はないが、1画面1枚ずつ表示する場合は横向きになるため、キャプチャ画像を投影すると縦横が逆になってしまう。写真では本体を直接手で持って縦向きにして映しているが、さすがにこれは面倒だ。
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また、「指でタッチパネルをなぞって画像をスクロールする」動作は投影画面にも反映されたが、「タッチパネルをタップして、画像の一部を拡大する」といった動作は、画面には反映されなかった。記者としては、iPhoneやiPod touchならではのこういった動作をすべて投影できれば、かなり斬新なプレゼンができるのでは? と考えていたので、少々残念。ただ、iPhoneは表示してから投影までのレスポンスが早かったので、「指でなぞってスクロール」の動作だけでも面白さが感じられた。
前回の会議室での投影でも感じたことだが、X Pro920はその超小型さゆえに、通常のプロジェクタにはないメリット、デメリットの両方を持ち合わせている。スマートフォンに接続して使用する場合は、ケーブル類の重さや投影場所の選び方に苦労する反面、どこに持ち歩くのも簡単だし、投影距離を調整すれば明るい場所でも十分に使い道はあると感じた。
海連によると、「モバイル用のバッテリーや、25インチ程度のモバイルスクリーン、やわらかく細い専用ケーブルなどの発売も検討している」とのこと。今後オプションが充実してきて、より快適に、魅力的に使えるようになるのが楽しみだ。
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