検索
連載

「不安だからとっておく」のはいけないのだシゴトハッカーズ(2/2 ページ)

ソーシャルブックマークなど、自分にとっての情報を保存するための手段は数多くあります。しかし、その情報を生かそうと思ったら、単に取っておくことは弊害にもなりかねません。メモを死蔵させないためのうまい方法とは?

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

「不安だからとっておく」だけならとっておかない

 賛否両論はあると思います。また、「意志の力」や「心がけ」で問題を解決しようとするのは、筆者(佐々木)のスタイルに合っていないという自覚もあります。しかし、「メモを死蔵させない」ために、筆者は究極的には「心がけ」で対処しています。この問題は、思った以上に難しいのです。

 どういう事かというと、メモを取るとき、「使途は不明だけど、忘れるのが怖いから、とりあえず取っておく」という「だけ」であれば、メモしないようにしています。これが「メモを死蔵させない」ための、筆者の基本的な「心がけ」です。

 本当は「メモ」だけではありません。最近は、たとえば「見えなくなると不安だから、とりあえずデスクトップに保存する」とか、「書いておかないと不安だから(ほかにもタスクリストはあるけれど)、とりあえず付せんにやることを書いておく」といったことを、決してやらないように心がけています。

 というのも、部屋を乱雑にしてしまったり、タスクリストの機能低下を招いたり、デスクトップをアイコンだらけにしてしまったり、机の周りをメモの断片だらけにしてしまったり、読みもしない本をAmazonからたくさん注文してしまうすべての根源は、筆者の場合いつでも、「不安だからとりあえず」という心理が発端になっているからです。

 もちろんこれらの不安は、まっとうな不安だと思っています。タスクをやり忘れたり、有益な情報を獲得し損ねたり、せっかくダウンロードしたアプリケーションを埋没させてしまうことは、誰だって避けたいものです。避けたいので、不安心理が働くのです。これはやむを得ないでしょう。

 しかし、「不安心理」が唯一のモチベーションである場合、不安でさえなくなれば、その行動は実行されないことになりがちです。「不安だから」というだけでメモをとると、メモをとった時点でかなりの程度「忘れる不安」は解消されるため、そのメモはそのまま死蔵されるわけです。

 メモをとる理由や目的は、どんなものであってもいいのです。プライベートな目的もあって、完全に人それぞれの自由です。しかし「死蔵させたくない」のであれば、筆者は「不安だけが理由」の場合には、メモしないことも試みると、よいと思います。

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る