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自分の「クレド」を作るのだ シゴトハッカーズ(3/3 ページ)

忘れずに自分の習慣にしたい――。そう思っている標語や信条はありませんか。その信条――クレドを定期的に目にして、自分の習慣にするためのやり方を達人2人の試行錯誤から考えてみましょう。

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「クレド」とは「信条」のこと

 「人にはいつも機嫌よく接する」とか「テレビは1日30分まで」などが典型例だと思います。一覧リストを部屋のどこかに、大書して張ってある人もいるでしょう。

 ただ、部屋に張っておくのは恥ずかしいかもしれませんし、それより厄介なことに、長く張っておくとクレドが部屋の風景の一部と化してしまって、張る意味がなくなってしまう可能性があります。また、紙にして張っておいたりすると、そこに書き足したり、修正したりする手間もかかります。

 そこで、クレドをデジタル化するという方法が考えられます。

 例えば筆者は、すでに紹介したStickiesというソフトを、その目的で使用しています。

 使い方は簡単で、一枚のStickiesを用意し、そこに「守るべき心得」を書き込んでいくのです。そして、アラーム機能を利用し、毎朝9時にはこれが自分の目に飛び込んでくるようにセットしておくだけです。

 こうすれば毎朝、筆者が自分で守るべきだと思っている「心得」を確認できるとともに、記憶の底に沈み込んでいきます。不思議なことに、このように毎日「心得」を無意識の底に沈めておくと、必要なタイミングで、意識上に浮かび上がってきてくれるのです。

 例えば、最近になって筆者は、「脳科学」のことよりも「心理学」のことを集中的に勉強したいと思っていました。そこでそのことを書いておき、毎朝暗唱するようにしておくと、たまたま書店の池袋リブロを歩いていたところ、「脳のコーナーではなく、心理コーナーに行かなくてはいけない」と思い起こすことができたわけです。これはまさに、記憶の働きに救われた事例でした。

 ところで、このような「クレド」と「タスクリスト(ToDoリスト)」とはどう違うのかと疑問に思う方もいるかもしれません。最大の違いは、「must」(ToDo)か「should」(クレド)かといったところでしょう。

 筆者は基本的に、タスクリストには「絶対にやるべきこと」だけを書くようにしています。タスクリストにあるのは、仕事か義務です。しかし、「クレド」には、やった方がいいこと、忘れない方がいいことを書き記しています。毎朝暗唱するというやり方からして、絶対に忘れてはならないことについて、用いる方法ではないはずです。

 したがって「クレド」には、否定形のものも多くなります。「テレビを見過ぎない」とか「ネットをやり過ぎない」といった内容です。これらが「タスクリスト」に入っていては、むしろ邪魔になるでしょう。

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