さらに速くなった「Google Chrome 2.0 β」、変更点をまとめてみた
GoogleのWebブラウザ「Google Chrome」の新βが公開された。最新版のWebKitとV8を搭載し、さらにパフォーマンスが向上したChromeだが、細かい追加機能により使いやすさも向上している。
米Googleが2008年9月に最初のβ版を公開し、12月の正式版公開後もアップデートを繰り返してきたChromeブラウザに、新β版が登場した。
新版では、HTML描画エンジンのWebKitとJavaScriptエンジンのV8を最新版に更新。従来の安定版と比較して、V8上のベンチマークでは速度が25%向上し、SunSpider JavaScript Benchmarkによるテストでは速度が35%向上したという。
パフォーマンスが向上したことに加え、いくつかの新機能も追加された。フォームオートフィル機能は、テキストボックスに入力した内容を記憶して、次に同じ文字列を入力するときに候補を表示してくれる。入力内容の履歴を残したくない場合は、ブラウザ画面の右上の「設定」ボタンから「オプション」を開き、「詳細設定」タブで「フォームの自動入力」のチェックを外そう。
ページズーム機能も強化した。従来のページズームではページ内の文字サイズを拡大/縮小するだけだったが、最新版のフルページズーム機能では画像を含めたページ全体を拡大/縮小できるため、ズームレベルを変更してもデザインが崩れなくなった。
複数のウィンドウを左右に並べて表示するのも簡単になった。開いているタブをデスクトップ画面にドラッグ&ドロップする際に、元のウィンドウの隣にカーソルを持っていってドロップすると、自動でぴったりと隣に並べてくれる。ワイドディスプレイを使っていて画面を2分割して使いたい、といったユーザーには便利な機能だろう。Googleが用意した以下のYouTube動画からも、2画面をドッキングする際の動作が確認できる。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
細かい点では、設定ボタンから開ける「ブックマークマネージャ」([Ctrl]+[Shift]+[B]のショートカットキーも利用できる)から、ブックマークフォルダ内のページをページタイトルによって並べ替えられるようになった。また、マウスホイールを使ったオートスクロールや、Webページのフルスクリーン表示にも対応した。
このほか、開発者向けのオープンソース版であるChromiumでは、ブラウザ上でユーザースクリプトを実行できる拡張機能「Greasemonkey」にも対応している。ただし、現時点ではすべてのエクステンション(拡張機能)が動くわけではなく、スクリプトを追加する際のユーザーインタフェースも用意されていない。AutoPagerlizeなど一部のスクリプトはブックマークレットも提供されているので、試してみるのも1つの手だろう。
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