なぜ名刺の情報を共有化すると、売り上げがアップするのか:仕事をしたら“世界の名刺”が見えてきた(後編)(6/6 ページ)
「社員が持っている名刺を共有化すると、売り上げがアップする」――。このように言われても「本当に?」と思う人も多いのでは。そこでクラウド名刺管理などを手がけているSansan株式会社の担当者に、成功事例を聞いた。
名刺管理の未来
土肥:最後に、ひとつ質問を。名刺管理の方法は今後、どうなっていくと思いますか?
富岡:スマートフォン1台で、名刺管理はもちろんのこと、営業管理ができるようになる――そんな時代が目の前に来ているのではないでしょうか。
土肥:なぜそう思われるのですか?
富岡:シンガポールで出会ったあるビジネスパーソンは「一応、PCを持ち歩いているが、それを開いている時間がない」と言っていました。仕事をしている昼間は忙しいので、PCを立ち上げるのは朝か寝る前しかない、と。で、どうしているかというと、スマートフォンで仕事を処理していました。
また、あるインド人に名刺をどのように管理しているのですかと聞いたところ、彼はニヤっと笑って、ブラックベリーを見せてくれました。そして「オレの名刺はこの中に入っている。3000枚ね」と言って、もう1台見せてくるんですよ。不思議に思っていたら、ブラックベリーには3000枚のデータしか入力できないので、彼は2台持つことにして、6000枚の名刺を管理していると言っていました。
土肥:なんと!
富岡:この人、ちょっと……と思ったのですが、彼はこのようにも言っていました。「オレはコレ(ブラックベリー)を持って、いい条件の会社で働き続けているんだ」と。うれしそうに語っている表情が、いまでも印象に残っています。
世界で活躍している人の働き方を見たとき、「名刺とスマートフォンの相性はいい」――そう感じましたね。
土肥:なるほど。ということは、今後はそちらのサービスを強化されていくわけですね。
富岡:詳しいことはまだお話できませんが、その予定です。
(終わり)
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