自分に自信が持てない……どうすればいい?:ボクの不安が「働く力」に変わるとき(2/2 ページ)
「自信がない」――仕事をしていて、このような不安を抱いたことはないでしょうか。「自分にはできる」「大丈夫」と思い込もうとしても、なかなか難しい。どうすれば自信が持てるのか、そのときの対応について考えてみましょう。
自信とは、「自分にはできる」を知っている感覚
新しいチャレンジを始めるときに不安を抱くのは、過去に経験がないことがその理由になることもあるかもしれません。それ以上に影響を与えているのは、「初めてのことはそう簡単にうまくいくはずがない」「また失敗してしまうんじゃないか」のような、「初めてのこと=うまくいかない」という連想を無意識にしてしまうことのほうが、自信に影響を与えているのではないかと考えています。
実際、過去に経験がないことでも「根拠のない自信」を持てる人もいます。それは、無理に自信を持ったり、信じ込んだりするというよりも、「自分にはできる」ということを知っている、もしくは「なんとなくできるような気がする」というような自然な感覚です。
きっと、過去の成功体験が「あなたにはきっとできるよ」という感覚を抱かせてくれるのでしょう。
「自分にはできる」を作るためには?
それでは、新しいチャレンジを始めるときに、「自分にはできる」という感覚を作るためにはどのようにしていけばいいのでしょうか?
いくつか考えてみました。
「自信がない」という感覚を受け入れる
「自信がない」と感じるのは、こころの自然な働きです。「自信がない自分はダメだ」「もっと強くなろう」と無理に鼓舞するよりも、「自信がないと思うのは仕方のないことだ」と受け入れてみます。
自信がない自分を拒否する姿勢から、受け入れる姿勢に変えるだけで気持ち的にはずいぶん落ち着いてきます。
過去の成功体験を思い出す
過去に体験したことがない仕事に不安を抱いているときは、別の事柄でもいいので、過去の成功体験に意識を向けてみます。
私たちはこれまで、大なり小なり成功体験を積み重ねて現在に至っています。例えば「受験に合格した」「就職できた」「○○のスキルを身に付けた」「顧客に褒められた」「上司からのうれしい一言」など、これまでご自身が頑張ったと思うことや、うまくいったあの出来事、周囲からの承認や評価の声を思い出し、ノートに書き出してみます。
過去に行った楽しい旅行のことを思い出せば楽しい気分になるし、かわいいペットの動画を見れば一瞬で癒された気分になれるように、私たちの思考は感情に従順です。意識を過去に体験した成功体験に向けることで、「自分にもできる」という感覚思い出すことができます。また、その時の成功要因は何かを考えてみることで、今、何をしたらいいのかが分かることもあるでしょう。
小さな成功体験を積む
それでもダメなら、最後は経験です。
多少自信がなくても、取りあえず目の前にある小さな仕事から取り組んでみます。小さな成功体験を積み重ねていくことで、少しずつ、「これならできそう」という感覚を抱くようになってきます。
あなたのこれまでの体験を振り返ったとき、さまざまな体験をしてきたと思います。もちろん、失敗したこともたくさんあったでしょう。
だからといって、新しいチャレンジも失敗するとは限りません。過去に体験した成功体験を思い出してください。「自分にはできる」という感覚を持つことができれば、無理に自信を持とうとしなくても自然と自信が湧いてきます。
大丈夫です。あなたには、できます。
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