目標達成のために「やらないことリスト」を作る:世界で通用する人がいつもやっていること(2/3 ページ)
目標を立てたとき「やるべきことリスト」を作る人は多いと思いますが、同時に「やらないことリスト」も作っていますか? やるべきことだけを集中してやるために「やらないことリスト」も必要です。今回は「世界で通用する人」のスケジュールの立て方を紹介します。
意味があると思うことが無意味である場合も多い
では、どんなことをやめたらいいのでしょうか。ありがちなのが、新しい参考書や問題集を買い続けること。買っただけで英語ができるようになった気分になってしまうのでしょうか。でも、教材を手元に置いておくだけでは点数は上がりません。つまり、こういう人は「新しい本を買う」のを「やらないこと」が必要です。
また、勉強するときにモチベーションが上がるからと、勉強仲間を増やすのに精を出す人もいるようです。でも、800点以上を取るという目標からすると無駄が多い行動の1つとも言えます。目標はあくまでスコアアップであり、勉強仲間を増やすことではないからです。仲間が増えたところで、勉強をしなければ当たり前ですが点数は上がりません。
驚くべきことに、満点を取るようなハイスコアの人と友だちになると、それだけで自分もハイスコアを取ったように錯覚してしまう人がいるそうです。ウソのような話ですが、これはTOEICに限らず大学受験などでもよくある話なのです。
ハイスコアの人と知り合いになればいい勉強法を教えてもらったり、刺激は受けるでしょうからこれはこれでいいことです。しかし、そのあとに勉強をしないとまったく意味がないのです。つまり、こういう人が決めるべき「やらないこと」は「目標達成にはまったく無意味な人付き合い」となります。
期限が決められた目標を達成するには、できるだけ「やること」の数を減らすべきです。それで余った時間や労力を「やるべきこと」にまわす必要があります。
「この問題集さえやれば大丈夫だから、これだけは3回繰り返してモノにしよう」というやり方が効果的なのです。できる限り単純なやり方にしないと目標達成のための方法を探し続けているだけで、あっという間に1年が終わってしまいます。また、目標達成ができなかったのに「目標達成のための方法論を調査した」ということに満足してしまっている人も意外に多いようです。実に残念なことです。
挫折するのはやらないことを決めないから
「やらないこと」を決める大切さを、お分かりいただけたでしょうか。これを決めておかないと、目標達成のために「やること」はどんどん膨れ上がってしまい、1日24時間ではとてもじゃないけど足りなくなってしまいます。それで実現不能な計画を設定してしまい「こんなの無理だ!」と目標を投げ出すことになります。しまいには「できる人と私とでは、生まれつきの才能が違うんだ」という、非論理的な結論を導き出すことになってしまうのです。やろうと思っていけれど挫折してしまって……というのは、怠惰だからできないのではありません。やることがどんどん増えてしまった結果、できなくなってしまうことも多いのです。
とはいえ「やらないこと」をついやろうとしてしまうのも人間の性(さが)です。特に、プレッシャーがかかっていると冷静な判断力を失い、自分に無理難題を課してしまうのはよくあることかもしれません。
そこで、できることなら1日ごとに「やるべきこと」「やらないこと」のチェックリストをつけることをオススメしたいと思います。これを1日の終わりにチェックすることで、「やらないこと」をしないようにする習慣をつけるのです。
TOEICの勉強でいえば、こんな感じです。
- 目標達成の期限を切ったか?
- 「やるべきこと」「やらないこと」を決めたか?
- 必要のない問題集を買わなかったか?
- 無意味な人脈構築に時間を割かなかったか?
これも極力シンプルにしましょう。また、チェックリストは徐々に変わっても良いのです。最初の2つの項目は目標を決めて行動し始めた頃に必要となるものですが、努力している途中ではあまり意味のないことになってしまうでしょう。そうしたら「『やらないこと』をやっていないか?」に変えていきます。
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