アナログ時代を生きた40代上司は、なぜ意味のない書類を提出させるのか:ひといくNow!―人材育成の今とこれから―(3/3 ページ)
書類作成の方法が手書き→ワープロ→PCへ移行することで生まれた価値観と失われた価値観。その時代を生きてきた上司がなぜ意味のない書類を提出させるのか、その背景や、書類を作らなくて済む対応策を考えてみました。
意味のない書類作成を極力減らすには?
私はこのようなことへの対応策として、2つできることがあると考えます。
(1)1日2〜3分、こちらから話しかける
日常的な話、今の自分の仕事の状況(良いことも、つまづいていることも)をそれとなく話しましょう。また上司の話を聞く。何でも構いませんが、1日数分こちらから話しかける。それを続けることで、自分の状況がだんだん分かってもらえるようになります。そうなれば、書類提出を求められてもポイントのみまとめれば伝わるようになります。
また会議などで上司がその上の上司に報告しなければならない場面でも、ポイントを絞った書類を元に上司が補足説明できます。
(2)書類は「A41枚にまとめる」と決めておく
ここで大事なことは「A4用紙1枚にまとめる」と自分自身のスタンスを決めておくことです。A4用紙1枚にまとめるためには、上司が必要とする情報の目的やその精度の把握が必要です。そして「その目的や精度にかなった書類をA4用紙1枚にまとめるためにはどうするか?」と考え工夫します。
考え工夫する意識を持って取り組むことで、思考力が高まります。最初は時間がかかるかもしれませんが、2〜3カ月も続けると無駄のない書類作成ができるようになります。そうなれば、上司にとっても自分にとってもメリットのある情報が共有でき、仕事も進みやすくなることでしょう。
まとめ
今回紹介したことが、全ての人の状況にかなっているとはいえません。しかし、今までと違った着眼点や、新しい取り組みをするきっかけになればと思います。よかったら試してみてください。
※この記事は、誠ブログのひといくNow! -人材育成の今とこれから-:なぜ40代上司は、意味のない書類を提出させるのか?より転載、編集しています。
誠ブログでは、ブログを執筆してくださるブロガーを募集中です。詳細については、「誠ブログとは?」、「FAQ」をご覧下さい。
関連記事
- “昭和上司”にならないために、彼らから学ぶべき3つのこと
「社内でのコミュニケーションをどうすればいいのか」と悩んでいる人も少なくないだろう。今後、上司になっていく人に身につけてほしいのは「巻き込み対話力」である。 - 「不機嫌な上司」にならないために――自分で自分を上機嫌にできる?
部下は常に上司の様子をうかがうもの。だから上司の機嫌は職場の雰囲気にも直結する。上司たるもの、不機嫌な気持ちであっても自分自身を上機嫌にする必要があるのだ。 - 上司に「会議を減らしませんか?」と進言してみよう
生産的ではない、社内向けの会議に辟易(へきえき)――。そんな人は、ぜひ「会議を減らして」と上司に進言してみよう。ポイントはコスト、時間、内容の3つです。 - 上司は、部下を育てたくない?
先日コンサルティングに入ったある会社では、社長から現場を任されていた責任者が辞めてしまうケースが非常に多い。彼らに共通する思想とは?