仕事で使う道具を選んだ理由を相手をウンザリさせるくらい語れますか:ファイリングは捨てることと見つけたり(2/2 ページ)
プロ意識は周りに見せびらかすものではない、という考えは納得できます。しかし、それでもプロ意識のある人は立ち居振る舞いや仕事の仕方、机の上などにそれがきちんと表れています。
文具について相談できる人はいるか
文具と言うと身近すぎて「分かってる」「見れば分かる」「どれも大差ない」とお考えかもしれません。しかしながら手にとって、使ってみると、その違いに気が付くはずです。毎日手にするものだからこそ、わずかの違いも積み重なって大きな差となります。
仕事を理解し、使い方を見極め、欲しい機能を備えた道具を吟味して選ぶ。仕事では、1日の時間の大半を消費します。そうした道具に囲まれて過ごすのと、あるものを適当に使って「何だよコレ」とイライラしながら過ごすのとでは、結果だけでなく取り組み意識にも大きな差があるでしょう。そういう気持ちの違いが立ち居振る舞いの違いとなって現れ、知らず知らずのうちにその人の人格まで作られてしまうのだと思います。
文具はそうしたこだわりに応えてくれるだけの多彩な選択肢が用意されており、しかもそれはどんどん増えています。これは、他の業界ではちょっと見られない現象ではないでしょうか。
これだけ広い選択肢の中から、自分や組織に合ったものを選ぶ。そういう道具と早く出会うために、やはり相談できる人は欠かせません。
雑誌やテレビに出てくるような人と知り合い、という恵まれた人を除いては、多くの人は店員さんが良き相談相手になるのだと思います。そういう相談に対応してくれるお店を探す、というのもまた楽しいものだと思います。本来、文具も含めて道具というものはそうして選ぶものだという考えの文具屋さんは必ずあります。
いかがでしたでしょうか。
そもそも、「買う」という行為はそういうプロセスも含めて楽しいことのはずです。相談し、手に取り、数々の道具との新しい出会いから本当に目的に合った1つを選び、実際に便利になる、成果も出る。そこに心の満足があり、明日の頑張りにつながるのだと思います。
「どうしてそのファイルにしたの?」
そう聞かれたら、「よくぞ聞いてくれマシタ!」となって、選んだいきさつからノミネートされては惜しくも落としてきたその他の道具たちのことまで、たくさん語れるに違いありません。
こういう想いを背負っている人は、仕事の仕方も絶対に違うはずです。
いい道具がいい成果をもたらす、ということはもちろんですが、それだけではありません。正しい道具を適切に選べるということは、仕事を深く理解しているということです。道具に真剣に向き合う人が、それを使って行う仕事に対して適当なわけがありません。
いま一度、あなたの周りの道具を選んだ理由を振り返ってみてはいかがでしょうか。
※この記事は、誠ブログのファイリングは捨てることと見つけたり:そのファイルを選んだ理由を相手をウンザリさせるくらい語れますかより転載、編集しています。
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