小さな会社のFacebook運用――基本中の基本:小さな会社のWeb担当者になったら読む本(2/3 ページ)
Facebookは規模の小さな会社に適したツール。個人ページとFacebookページを上手に使い分けよう。
個人ページとFacebookページの2つがある
Facebookには、「個人ページ」と「Facebookページ」の2種類が存在します。個人利用では「個人ページ」、会社利用では「Facebookページ」となるわけですが、それぞれの機能の違いを比較してみましょう。
個人ページ
- 実名でしか利用できない
- メッセージ機能がある
- 友達の人数に上限がある(5000人まで)
- 友達になった人の個人ページに「いいね!」や書き込みができる
- 自分だけにしかアカウントの管理ができない
- 投稿した文章や写真は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンには表示されない
- ログインしているユーザしか閲覧できない
- Facebook広告を出すことはできない
Facebook ページ
- 会社名やサービス名など、実名以外での利用が可能
- メッセージ機能は使えない
- ファンの人数に上限がない
- ファンのページに自由に書き込みを行うことはできない
- 複数人でアカウントを管理することが可能
- 投稿した文章や写真などは、Google やYahoo!の検索結果に表示される
- ログインしていないユーザでも閲覧可能
- Facebook広告が利用できる
個人ページとFacebookページの大きな違いは、個人ページが主に知人同士との閉じられたコミュニケーションを行う場所であるのに対して、Facebookページは会社や店舗、サービスなどの情報を広く公開し、そこに閲覧者とやり取りができるコミュニティ機能が付加されたシステムである点です。「クエスチョン」という機能を使ってアンケートをつくることもできたり、ファンとのコミュニケーションを取るための仕組みが工夫されています。
会社としてFacebookを利用するのであれば、迷わずFacebookページを立ち上げて運用する必要があります。当面の目標はいかに「いいね!」をクリックしてもらってファンを獲得するかです。
キャラクターの立った個人ページを運用する手も
一方で、あえて個人ページで勝負する方法もあります。代表取締役や店長などが会社の「顔」である場合に、個人ページでキャラを際立たせた投稿をしつつ、会社全体のPRをおり混ぜていくほうが、効果が高いケースがあります。
先に、企業間取引ではFacebookは向かないと書きましたが、取引先との「個人同士の関係」をFacebookで強化するという観点ならば、話は少し変わってきます。
対面では名刺交換だけで終わってしまう関係が、将来的に取引につながることがあるからです。
例えばIT系企業の社長であれば、個人ページを開設していないと、情報感度が低いというレッテルを貼られてしまいかねません。
まとめると、中小企業におけるFacebook利用は、次の2つのパターンがあるといえます。
- Facebookページを開設し、企業のPRや利用者とコミュニケーションをとることを目的とした運用を行う
- 代表や社員個々人がFacebookの個人ページを利用して取引先との信頼関係を深める(主に企業間取引の会社)
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