マンガ『弱虫ペダル』に見る動機付けの重要さ:サイボウズ式(1/3 ページ)
チームを率いるリーダーにとって、自分だけでなくメンバーのモチベーション管理も重要です。今回は、マンガ『弱虫ペダル』に見る動機付けの重要さと、チームワークについて考えます。
「サイボウズ式」とは
「新しい価値を生み出すチーム」のための、コラボレーションとITの情報サイト。
本記事は「サイボウズ式」で掲載した記事『強い「モチベーション」はどう作る?−「弱虫ペダル」で考える動機付けの重要さ』を一部抜粋・編集して掲載しています。
マンガから学ぶチームワーク
職場で「あ〜、ヤル気なくなっちゃったな〜」「あんな言い方されたら、モチベーション、ガタ落ちっすよ〜」とか、言ったり言われたりすることがあります。仕事における「モチベーション」の存在が能率や成果に大きく関係してくることを、多くの人は経験から知っています。
チームを率いるリーダーにとっては、自分だけでなくチームメンバーのモチベーション管理も重要です。チームが高い成果をあげ続けるためには、チームの目標と同時に個々のメンバーの目標をうまく設定して、その達成に向けたモチベーションを維持していくことが必要です。とくに追い詰められた状況では、チームメンバーそれぞれがふだんと同じモチベーションを保てるかどうかが、成否のカギを握っています。
つらい状況の中でも「折れにくい」モチベーションを持ち続けるには、どうすればいいでしょうか。今回はマンガ『弱虫ペダル』に見るチームや組織について、法政大学キャリアデザイン学部准教授の梅崎修先生(以下、敬称略)に、モチベーションの大切さについて伺いました。
梅崎: チームワークとモチベーションを考えるのであれば、ぜひオススメしたいマンガがあります。『弱虫ペダル』が、すごくいいんじゃないでしょうか。
高校生が主人公の自転車競技を題材にした作品です。私もこの作品を読んで初めて自転車競技がどういうものかを知りましたが、「チームワーク」や個々のメンバーの「モチベーション」が、成果にどう結びつくかを考えるための多くの示唆が含まれていると思いました。
『弱虫ペダル』(作:渡辺航)は、2008年から週刊少年チャンピオン(秋田書店)で連載している作品。主人公は、秋葉原が大好きなアニメオタクの高校生「小野田坂道」。彼は、周囲の人たちに自分の「自転車乗り」としての才能を見い出され、その中で自身も自転車競技の面白さに目覚めていきます。
物語の大半は、彼が高校の自転車競技部の一員として参加する自転車のロードレースの中で展開していきます。強豪がしのぎを削るレースでは、ときに予想もしなかった過酷な状況にチームが陥ることもあります。また、それぞれに個性を持ったライバルやチームメンバーとの過去の因縁や真剣勝負が、非常に躍動感のある筆致で描かれています。
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