同期の部下になってしまったら:ICHIROYAのブログ(1/2 ページ)
入社時には同じスタートラインに立っていたはずなのに、ボーナスの額や昇進など、徐々に差が出てくる。ある日、同期の部下に配属されたら、あなたはどんな気持ちになるだろうか?
この記事は、ブログ「ICHIROYAのブログ」より転載、編集しています。
同じスタートラインに立っていたはずなのに……
何人かの人たちと同期で入社する。仕事で張り合いながらも、あるときは理想を熱く語り、飲みに行ってバカげたことをやらかし、愚痴をこぼしながら支えあって生きていく。
しかし、ある時期から出世に差がついていく。「ちょっとボーナスの額が違う」というささいなことから始まり、そのうち同期の誰かが先に主任や係長に昇進する。この時点では祝杯を上げながら、「今回はだめだったが、必ず追いついてやる」と思ったりするだろう。
そして「あいつは幹部の入り口にいるが、自分には幹部への道は閉ざされている」と気付くときがきて、当の“あいつ”が自分の直属の上司になって帰ってくる……。これが組織というものだが、人によって受け止め方は異なる。
仕事以外に生きがいがある人なら、サラッと受け入れられるかもしれない。しかし、仕事に命を賭けている人や、“仕事こそ我が人生”と頑張っている人は受け入れがたいだろう。
僕の同期も反応はさまざまだった。ちょっとしたボーナスの差を受け入れられず、早々に会社を辞めてしまった人もいれば、処遇に納得がいかず人事部で声を上げて泣いた人もいる。たかが出世、たかがちょっとしたボーナスの差なのだが、彼らの胸中にはマグマにも似た煮えたぎるものが渦巻いていたのだ。
42才で会社を辞めてしまった僕は、今でもときどき同期の連中に会うことがある。そんなときには、組織の中で誰がどうなったのかという話で盛り上がる。今や同期も50代半ばになり、取締役になった人も少なくない。何人かは会社を去り、残る大多数は組織人として生きている。
そして、ほとんどすべての同期は、同期のだれかの部下になった。僕はそういう経験をする前に辞めてしまったので、張り合っていた同期の部下になるということがどんな気持ちなのか本当のところは分からない。同期の上司の机に報告書を持って行き、「これでよろしいでしょうか?」と言うとき、どんな気持ちになるのだろうか。
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