相談される上司とされない上司、その違いは:サイボウズ式(1/2 ページ)
同じように仕事ができる人でも、周りに人が集まり、よく相談を持ちかけられる人もいれば、そうでない人もいる。この違いはいったいどこから生まれるのだろうか。
「サイボウズ式」とは
「新しい価値を生み出すチーム」のための、コラボレーションとITの情報サイト。
本記事は「サイボウズ式」に掲載された「コミュニケーションコストがかかる人は相手にされない」から一部抜粋・編集して掲載しています。
同じ“仕事ができる”人でも、相談される人とされない人がいるのはなぜだろう。
相談される人の周囲はいつもにぎやかだ。同僚や後輩に何かと話しかけられ、相談を持ちかけられている。「○○について教えてください」といった知識レベルの質問から、キーパーソンとの仲介依頼、問題を打破するためのアドバイスを求められたりするなど、人脈や能力面を見込まれての相談ごとまで内容はさまざま。自分の仕事もあるだろうに、席にいると誰かしらから声をかけられている――。そんな人があなたのオフィスにもいるのではないだろうか。
この手の人は、周りから「頼れる人」と思われているのだ。頼れる人のところには、自然と人が集まってくる。仕事ができれば、仕事も集まってくる。仕事も人も引き寄せるとは、ビジネスマン冥利に尽きるといっていいだろう。
一方、相談されない人の周囲は静かだ。知識も経験も実績もあり、周りからそれなりに“スゴさ”を認められているのに、なぜか人が集まらない。
この明確な差はどこから生まれるのだろう。
コミュニケーションコストの違いを意識しよう
この差は、コミュニケーションコストの違いにあるのではないか、と僕は思う。
仕事は人間関係によるところが大きい。どれだけ優秀な人であっても、1人でできることには限界があり、チームの他のメンバーといかにうまく仕事を進められるかが要となる。そして、人と関わるにはコミュニケーションが必須だ。
そもそもコミュニケーションは、“面倒くさい”ものだ。気が合う人同士のプライベートな話なら“なんとなくで通じる”こともあるだろうが、仕事となるとそうはいかない。パッと言って、サッと話が通じるなんてことはまれだ。
込み入った状況を人と共有するには時間がかかる。自分より経験や知識が少ない人に同じ視点を持ってもらうためには、かなり噛み砕いて説明する必要があるだろうし、“人の話を聞かない”人から合意を取り付ける際には、何度もやりとりすることになるろう。
コミュニケーションをスムーズにするには、“ひとりよがり”や“属人化”という視点を排除し、分かりやすく伝え、共有するための労力が必要だ。この労力が、コミュニケーションにかかるコストといえる。コミュニケーションには、それなりのコストがかかるのだ。
関連記事
- サイボウズ式
- “ホウレンソウしない部下”が変わる、上司のこんなひと言
部下がホウレンソウをしない、遅い――というのは、上司の永遠の課題だが、嘆いていても何も変わらない。部下が進んでホウレンソウしたくなる雰囲気作りに役立つ上司のひと言とは。 - 部下がミスの報告を恐れなくなる、上司のこんなひと言
部下が仕事でミスを犯した場合、上司としては早く報告してほしいと思うもの。そのためにも、ミスを報告しやすい環境をつくっておくといいだろう。そんな雰囲気作りに役立つ上司のひと言とは。 - 自分の席でどーんと座っていてはダメ――“社内回遊”のススメ
「部下から話かけてもらいたいのに、なかなか来てくれない」――そんな悩みを抱えている人もいるだろう。では、どうすれば、この問題が解決されるのか。まずは社内を歩き回ることから始めてみよう。 - 悩みを相談されることに困っている――そんな人にオススメの方法
「会社の同僚から仕事のことを相談されが、どう答えたらいいのか分からない」という人もいるだろう。そんな人は、まず「聞く」ことから始めてみてはいかがだろうか。 - 社内の人間関係に悩んでいる…… “餌付け”作戦を試してみよう
「社内の人間関係に困っていて……」という人も多いだろう。職場で気軽に会話をするには、どのようにすればいいのか。筆者がオススメするのは、名付けて「“餌付け”作戦」だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.