連載
あなたのストレス度を診断します:700万人メンタル不調時代に効く処方せん(2/3 ページ)
簡易的なストレスチェックでストレス度を測定してみましょう。自分自身では気付いていないことについて「気付き」が得られるかもしれません。
ストレス発生のメカニズムを知ろう
では、ストレス反応はどのように引き起こされるのでしょうか? 現在主流のストレスに関するモデルは図示すると以下のようになります。
ストレス反応は、主にストレス原因(ストレッサー)によって引き起こされます。例えば、職場においては「仕事がたくさんある」「ノルマが高い」「上司とそりがあわない」といった外的要因です。
しかし、人間のストレス反応はストレッサーにより自動的に決定されるわけではありません。それ以外に重要な要因が2つあります。
1つ目は「ソーシャルサポート」です。これは、何かあったときに家族、友達、同僚などに助けを求めることができるかどうかということです。孤立した人と友達が多い人とでは、どちらが高ストレス状況にうまく対応できるでしょうか。何かあったときに頼れる分厚い人間関係を作ることは、ストレス社会においては強力な武器なのです。
2つ目は「ストレス対処(メンタルタフネス)」についてです。これは「ストレッサーの刺激に対してどのように対処するか」という、それぞれの人が持つ対応のスタイルのようなものです。
例えば、AさんとBさんに、まったく同じような非常に大きな仕事が割り振られたとしましょう。「よし、やるぞ」と意気込むAさんはストレスにならず、「僕にこんなことはできるはずもない」とプレッシャーを感じたBさんはストレス反応が高まってしまいました。
これは、Aさんが良いストレス対処をしており、Bさんが悪いストレス対処をしているということなのです。
良いストレス対処 | 悪いストレス対処 |
---|---|
出来事をポジティブに受け止める | 出来事をネガティブに受け止める |
問題を解決しようと試みる | 問題から逃避する |
周囲に相談を試みる | 自分で抱えこむ |
気分転換を試みる | 気分転換を試みない |
あきらめない | あきらめてしまう |
感情的な行動をとらない | 感情的な行動をとる |
関連記事
- 全従業員のストレスチェック義務化でメンタル不調者は減るのか?
労働安全衛生法の一部改正により、企業は全従業員にストレスチェックを実施する義務が生じました。今回の法改正の狙いとは? - 全社員にストレスチェック義務化――労働安全衛生法が改正で企業はどうすればいい?
労働の安全と衛生についての基準を定めた法律が改正されます。これまで企業は従業員に受けさせていた健康診断と同様に、ストレスチェックも受診させる義務が生じます。 - ストレスチェック義務化は、新たなリストラのツールとして悪用されないか?
50人以上の従業員を抱える企業は、年に1回、全社員を対象としたストレスチェックをする義務を負います。メンタルの状態を会社に知られることで悪影響はないのでしょうか? - あなたのストレス耐性がわかるメンタフ度チェック
自分の状態を知ることがメンタフ度を高めるための第一歩。5分でできるテストに記入して、自分の状態を知りましょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.