仕事で使うPCやタブレットの管理、社内で手に負えなくなっていませんか(1/2 ページ)
PC、スマホ、タブレットにWi-Fiルータ……。社内で管理するIT機器は増え続け、それを管理する情シススタッフの負担も増える一方だ。“もういいかげん、手におえない”という企業は、機器の調達から運用管理、不具合発生時の対応、廃棄までのライフサイクル管理をアウトソースするという選択肢もある。
PCの管理はこれほど面倒でやっかいなものなのか――。この春、こう思った企業の情報システム部門のスタッフは少なくないはずだ。
彼らを悩ませたのは、これまで10年以上にわたって使われてきたマイクロソフトのクライアントOS、Windows XPのサポート終了と、それに伴うOSやシステムの入れ替え作業だ。
サポートの終了とともに、これまで定期的に行われていた公式セキュリティパッチの提供も行われなくなった。そのため、Windows XPを現役で使っていた会社は、新バージョンのWindowsへ移行するなどの形で、何らかのセキュリティ対策を行う必要に迫られた。
対策を怠ったせいで問題が起これば、企業としての姿勢を問われかねない。事前の移行計画がなければ、文字どおり「泥縄」での対応を行わざるを得ない状況だった。
この「Windows XPサポート切れ問題」は、企業がITを活用するにあたって、システムの「ライフサイクル」を念頭に置いた管理が重要であることを改めてクローズアップした。
ここで言うライフサイクルとは、文字どおり「生まれてから死ぬまで」の過程である。システムの「構築」「導入」から、現役稼働時の「運用管理」、そして最終的な「廃棄」までのプランを、導入検討時から考慮に入れておくということだ。
IT機器の管理、中小企業にとって「重荷」に
システムライフサイクルの考え方は、サーバを中心としたバックエンドの分野では一般的だが、ユーザーが利用する端末の管理にまで適用されているケースはそれほど多くないようだ。
大量のPCをリースで導入している企業なら、契約期間を軸に入れ替えの計画なども立てやすいが、数台ずつ導入を行う中小規模の企業では「必要になった時に資産として購入して、使える間は使い続ける」といったところも多い。
ただ、このような形で導入したPCを、自社内で問題なく管理できるのは、せいぜい数台から数十台といった規模までだ。各PCのセキュリティ状態から、業務で使うソフトウェアのライセンスいったものまでを適切に管理しようとすれば、管理者の手間は一気に増えてしまう。PCの導入時期や環境がバラバラであればなおさらだ。
また、ユーザー端末の管理コストは、基本的に増えることはあっても、減ることはないと言っていい。事業規模が拡大して社員が増えれば、PCの数も増える。さらに、近年ではスマートフォンやタブレットを業務に活用するケースも増えており、管理しなければならない端末の数は増える一方だ。
多様なITデバイスのライフサイクルを踏まえた運用管理という業務が、既に“社内で片手間に行える”規模を超えてしまっている企業も多いのではないだろうか。そのような場合には、外部に管理業務を「委託」することも検討してみるべきだろう。SIベンダーの中には、そうしたサービスを行っているところがいくつもある。
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