ニュースな数字も「見える化」すれば怖くない:ナレッジワーキング!!(2/2 ページ)
「国の借金1000兆円」「2050年には65歳以上が4割」。数字で語られるニュースは分かったような気になりがちですが、具体的なイメージはしにくいもの。図にまとめ直すことで分かりやすくなります。
日本が温暖化対策を努力をしても、焼け石に水なのはなぜ?
ところで最近、ゲリラ豪雨や記録的な大規模台風などによっていろいろな災害が起こっています。こうした現象の根っこには、やはり「地球温暖化」への流れがあるため、なお一層のCO2削減が望まれていくことでしょう。京都議定書では日本は6%削減を目標としてコミットしています。
しかし、排出量の大きさを円で表わし、世界地図にマッピングすれば、どうでしょうか? CO2削減に対して一番努力しなければならないのは、実は米国と中国であることは歴然。この2国が京都議定書の枠組みに入っていないのは残念です。そして、日本はGDPの大きさに比べ、排出量が少ない(削減努力がすでになされている)のが分かるでしょう。
誰かが編集した情報を鵜呑みにするのではなく、自分で得られた情報からシナリオを構築する習慣を身に付けたいものです。断片的なニュースを自分なりにほかの情報を肉付けすることによって立体的に理解すること、つまり、自分自身のアタマで考えることが情報の大海で溺れないための大切な施策だと思います。
著者紹介 永田豊志(ながた・とよし)
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。
連絡先: nagata@showcase-tv.com
Webサイト: www.showcase-tv.com
Twitterアカウント:@nagatameister
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