連載
苦手意識は克服できる:「のび太」という生きかた(2/2 ページ)
誰でも、嫌なことからは「逃げたい」と思うもの。しかし、何かのきっかけで苦手意識がなくなれば精神的なゆとりができて、少しずつ課題を克服できるようになります。
達成感や爽快感を経験する
のび太は苦手なことに関しては、いろんな理由をつけて、逃げ回っていることが決して少なくありません。通常のルームマラソンをパパが買ってきても、「はりあいがないんだもん」と飽きてしまったり、すぐギブアップしたりするほどです。
しかし、環境や条件さえ整うと、のび太は意外にも積極的にチャレンジして、苦手なことを克服しようとします。そればかりか、そのプロセスにおいて達成感や爽快感を経験することもしばしばです。
スポーツや仕事に対して苦手意識が続くと、これを克服するエネルギーというのは、なかなか湧いてくるものではありません。しかし、仕事が思いがけずスムーズに進んだり、スポーツで勝利したりという成功体験によって、意外に軽くハードルを越えられる瞬間があるものです。
のび太が「くたくただけど気もちのいい疲れ」を経験して「自信がもてた」ように、達成感や爽快感を体が覚えることによって、苦手意識は克服できるのです。
「あれは取り越し苦労だった」と、ひとたび苦手意識に風穴が開くと、精神的なゆとりができて、一歩一歩そうした苦手な課題を克服できるようになるでしょう。
のび太メソッド3
成功体験をすることで、苦手意識を克服できる
関連記事
- 完璧をいきなり目指さない
遅刻や締め切りを守れるようになると、信頼が得られるようになります。とはいえ、いきなり完璧を目指すのも大変ですし、また、周囲もとまどってしまいます。ほどほどを目指すのが大事なのが分かる話を、ここで見てみましょう。 - “ドラえもん学”って知ってる? あの「スネ夫」から学ぶ処世術とは?
誰もが子供のころ親しんだ「ドラえもん」。このドラえもんを学術的に分析したのが『「のび太」という生き方』の著者である富山大学教授の横山泰行氏(教育学部)だ。横山氏は「スネ夫はMCなんですよ」と話す。 - ドラえもんで“順番”をとことん考えればストーリーが発見できる
前回は「個条書きの弱点」について説明しました。今回は実際に個条書きの「各条を横断するストーリー」が見えるようにテキストを書き直してみます。 - のび太くんを選んだ、きみの判断は正しかったと思うよ――しずかちゃんのパパ
人間にとって、いちばんだいじなこと。 - ドラえもんの生みの親に学ぶビジネス創造力
ドラえもん、オバケのQ太郎、パーマンなどの代表作をもつマンガ家、藤子・F・不二雄さん。彼の発想術を紹介する本を読むと、起業や新規ビジネスにも通じるところがあります。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.