「うっかり忘れ」も、防ぐ方法を探せばいいだけ:「のび太」という生きかた(2/2 ページ)
仕事の打ち合わせや友達との約束を、うっかり忘れてしまうことは誰でもあります。しかし、小さな「うっかり」が積み重なると、信用問題に関わります。忘れてしまったときはきちんと反省して、対策を考えればいいのです。
「何とかしよう」とチャレンジする姿勢が大事
約束事をうっかり忘れていた、なんてことはありませんか? 待ち合わせの時間を間違えたり、予定を重ねて入れてしまったり――。でも、その場では反省しても、次の日には忘れていたり、何度も同じミスをしてしまうことはありませんか?
この「のび太ののび太」の作品では、のび太がジャイアンたちとの野球の約束を忘れたことをきちんと反省して、対策を考えるところをまず見習うべきです。
さらに注目したいのは、のび太の行動力。「もう二度と、うっかり忘れはしない」と決めて、ドラえもんに相談し、スケジュール管理の方法を聞いてすぐに実践する行動力のことです。ママの存在など予期せぬ事態を考えていなかったため、結局「タイムマシン」を使ったスケジュール管理はうまくいきませんでしたが、道具の力を借りてでも「何とかしよう」とチャレンジする姿勢は立派です。何もしないで「だって、こういう性格なんだもの」と諦めたり、「そういうの、苦手なんだ」と言い訳するよりは、一歩前進しているといえるでしょう。
大人になった今でも、「うっかりミス」をしてしまう人は、「タイムマシン」で昔の自分が「あれしろ」「これしろ」と言いにこなくても、スケジュール帳をチェックしたり、携帯電話などのアラームを鳴らしたりと、うっかりミスを防ぐ方法はいくらでもあります。
また、それを実践していても「どうしても時間に間に合わない」とか、「仕事の都合で、やっぱり予定を変更せざるを得ない」のであれば、スケジューリングや約束の入れ方そのものが、自分の行動パターンや環境に合っていないのかもしれません。
「何とかしたいな」と、のび太のように本気で思ったなら、大丈夫。もし失敗しても、その結果から自分のやり方を考え直し、挑戦すればいいのですから。
のび太メソッド5
「うっかり忘れ」も、防ぐ方法を探せばいいだけ
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