「忙しくてかたづけられない」ってホント?:仕事効率アップのカギはかたづけにあり
書類や資料が山積みのデスクを前に、忙しいから……とつい、かたづけを先延ばしにしていませんか? その視点を変えて先延ばしをやめれば時間ができ、仕事の効率アップが図れるのです。そのコツをご紹介します。
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「企業実務」は、経理・総務・人事部門の抱える課題を解決する月刊誌。仕事を進める上で必要な実務情報や具体的な処理の仕方を正確に、分かりやすく、タイムリーにお届けします。1962年の創刊以来、理論より実践を重んじ、“すぐに役立つ専門誌”として事務部門の業務を全面的にバックアップ。定期購読はこちら。
本記事は、企業実務のコンテンツ「仕事効率アップのカギは片づけにあり」から一部抜粋・編集して掲載しています。
職場で、「忙しくてかたづける時間がない」という声をよく耳にします。かたづけたほうがいいのは分かっていても、そもそも始められないというのです。
そのような人は、「負のスパイラル」に陥っているといえます。
(1)仕事が忙しい→(2)かたづける時間がない→(3)かたづけないから物が散らかる→(4)いつも物を探している→(5)時間をロスして作業が非効率になる→(6)さらに仕事が忙しくなる→(1へ)という状態です。デスク周りをかたづけないことで、いつの間にか時間を奪われる悪循環に陥っているのです。
では、この負のスパイラルから脱するにはどのようにしたらよいのでしょうか?
負のスパイラルから抜け出すコツ
まず、かたづけることは自分自身に新たな時間を生み出してくれる機会と捉えることです。つまり、「時間がないからかたづけられない」ではなく、「かたづけないから時間がない」と心得るのです。
そして、「いっぺんにまとめて」ではなく、「少しずつ」やることを心掛けます。
具体的にはデスクを、上右半分、上左半分、最上段の引出しなどと細分化し、「1日、1カ所、15分」を目安に、毎日少しずつかたづけます。このかたづけとは、単に物をしまったり整えたりすることではなく、物を要不要に分けて不要な物を減らす「リセットのかたづけ」になります。
さらに、かたづけを始める時刻を決め、周りの人に「かたづけ宣言」をしてから始めると、より効果的です。宣言することで「やらなきゃ!」というよいプレッシャーがかかるばかりか、周りの人が応援や協力をしてくれる効果も期待できます。
結果、いつもの先送りがなくなって「負」から「正」のスパイラルに移り、あなたに快適な仕事空間を与えてくれます。
著者プロフィール:小松 易(こまつやすし)
日本初の片付け士。「“片付け”を通じて人生を変える」をコンセプトに、経営者や企業向けのコンサルティングや研修を行っている。著書にベストセラー『たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(中経出版)ほか。スッキリ・ラボ
マンガ著者プロフィール:青木秀一(あおきしゅういち)
マンガ・プロダクション アウチ!代表。マンガ冊子、マンガパンフレット、マンガチラシなど紙・Web問わず広告・宣伝のためのマンガ企画・制作を行なっている。マンガプロダクション アウチ!
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