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弥生のノウハウがクラウドへ、見たまま入力で青色申告書を作ろうやよいの青色申告オンライン(3/3 ページ)

会計ソフト「やよいの青色申告」を使う個人事業主は多い。では、そのオンライン版の使い勝手はどうだろうか? 確定申告書の出力までをレビューしてみた。

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ステップ3:確定申告書Bの作成

 確定申告書Bの準備も画面の指示に従い入力するだけで良い。確定申告書は保険料の計算など算出が面倒な項目も多いが、基本的に「証明書として発行、記入された金額を写せば、あとはクラウド側で適正な金額が計算される」という作りになっている。

青色申告オンライン
確定申告書Bの作成。こちらも提出先の税務署などの基本情報の確認から

 基本情報の確認が終わったら、取引先から送付される支払調書を基に各取引先ごとの収入金額、源泉徴収額がこれまで入力した金額の合計と一致しているかを確認する。もしも数字が一致していなければ、入力漏れか入力ミスが発生しているはずだ。

青色申告オンライン
事業収入、事業所得、源泉徴収税額の数字を確認

 次は、社会保険料と生命保険料の控除の計算。2014年中に届いているはずの支払証明書に記載された金額を入力するだけで控除額が自動的に計算される。

青色申告オンライン
社会保険料、生命保険料の控除

 あとは所得税、住民税、事業税などの確認をして確定申告書Bは完成だ。全体的な印象としては、さすが歴史のある弥生会計と感じる。他のクラウド会計ソフトは単に表の空欄を埋めていくという作業だったが、やよいの青色申告オンライン(および、やよいの白色申告オンライン)では、最終的な申告書類のフォーマットが常に表示されているので、いまどの部分を入力しようとしているのかが直感的に分かる。初めての申告でも迷うことはないだろう。

パッケージユーザーにとって気になる部分は?

 これまで弥生のパッケージソフトを使っていたユーザーにとって気になる点は、クラウド版に移行すべきかどうかだろう。サービス開始当初、クラウド版への移行手段が提供されていたかったが、2014年12月にFAQが更新され、2015年1月中のアップデートで対応するという発表(参考リンク)があった。

青色申告オンライン
パッケージからクラウドに移行できるようになった。上段はサービス開始当時のFAQ。下段は対応予告が書き加えられた同じFAQ

 パッケージ版からクラウド版に移行できれば、特にこれまでMacをメインに使っていた人、スマホでも入力したいと思っていた人にはこれ以上ない朗報だ。記事執筆時点ではまだこの機能がリリースされていないためデータ移行の検証まではできていない。

 筆者の周りには弥生のオンライン化を待ち切れず、あるいはクラウド版へのデータ移行ができないことを知り、freeeやマネーフォワード(MFクラウド確定申告)といった他のオンライン会計ソフトへ移行した個人事業主が何人もいた。やや遅きに失した感があるとはいえこのような移行パスが用意されたのは素直に喜びたい。

 やよいの青色申告オンラインは、無料のお試し期間が最大2カ月提供される。また、サービス開始初年度ということもあり、今なら年額8640円のセルフプランを最大14カ月無料で提供するキャンペーンも実施中だ。電話による相談やメールサポートも提供するベーシックプランでもキャンペーン価格が適用され年額6480円(通常価格は1万2960円)になっている。

 クラウド会計ソフトを活用し、日々の会計業務を省力化することで、青色申告のメリットを存分に活用してほしい。平成26年(2014年)分は無理でも平成27年(2015年)分から青色申告を行おうと決意したならば、2015年3月16日までに「所得税の青色申告承認申請書」の提出をお忘れなく

インフレ時代の確定申告
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