PDFを前回の続きから自動で開く方法:職場で役立つデジタル化レシピ
作業中にいったんPDFを閉じなくてはいけなくなった場合、環境設定の「文書を再び開くときに前回のビュー設定を復元」という項目にチェックを入れておけば、次回開いた時も同じページを自動的に開いてくれるので便利だ。
この連載は
保管コストの削減はもとより、劣化の防止や検索性の向上、再利用の促進などさまざまな利点が認められ、徐々に広がりつつある紙の文書や帳票のデジタルデータ化ですが、用途や目的を考慮せずにむやみにスキャンすることでかえって効率が悪くなったり、作業に手戻りを発生させてしまうことも少なくありません。
また商法や税法で保管が義務付けられている文書の場合、電子帳簿保存法やe-文書法などのルールに則った手順を踏む必要があり、自分の判断でやみくもにデータ化するわけにいかないといった事情もあります。
本連載ではこうした現在の状況を踏まえつつ、文書のデータ化にまつわる情報、さらにはフォーマットであるPDFや変換機器であるスキャナ、保存先となるストレージに至るまで、業務現場と情報システム部門に役立つ知識やTips、活用術を幅広く紹介していきます(著者より)
Adobe ReaderでPDF書類を閲覧している際に、途中で別の作業をしたり、PCを再起動するなどしていったんPDFを閉じてしまうと、開いていたページをあらためて探すのはなかなか面倒な作業だ。それが数ページの文書ならまだしも、取扱説明書や仕様書など、ページ数の多い文書ならなおさらだ。
実はAdobe ReaderやAcrobatには、前回開いていたページをふたたび開くためのオプションがある。設定方法は至って簡単。環境設定の「文書」の中にある「文書を再び開くときに前回のビュー設定を復元」という項目にチェックを入れておくだけだ。
「ビュー設定」という用語がピンと来ないが、これはつまり前回開いていたページなどの環境をそのまま元通りにするという意味だ。この項目にチェックを入れた状態でPDFを閉じると、次にそのPDFを表示した際、閉じる前に開いていたページが自動的に開かれるというわけ。わざわざ何ページを開いていたか、PDFをめくって探す必要は一切ない。
これなら、作業中に再起動になった場合はもちろん、業務が終わって次の日にあらためて同じPDFを開くという場合でも、わざわざページ数をメモしておいたり、記憶を頼って探す必要もない。業務で同じPDFを繰り返し参照するという人は、Adobe ReaderおよびAcrobatをインストールしたら真っ先に設定しておきたい項目の1つだ。
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