NTT,シャープ,大日本印刷が光ソフトサービスで共同研究

光ネットワークを使った大容量の画像データ転送技術について,NTTなど3社が共同研究を開始する。

【国内記事】 2001年7月4日更新

 NTT,シャープ,そして大日本印刷の3社は7月4日,光ファイバーネットワークの広帯域を活かした「光ソフトサービス」の開発に向けて共同研究を行うと発表した。これは,NTTの推進する光マーケットクリエーション活動の一環。光ネットワークを使った大容量の画像データ転送技術は,遠隔医療やコミュニケーション分野に貢献すると期待されている。

 共同研究の目的は,新たな需要を喚起する上で必要な要素について,各社が得意分野を活かして開発すること。2001年7月から約6カ月間の予定で,NTT研究所が光ネットワークと情報流通プラットフォームの技術開発,シャープが高精細ディスプレイとブロードバンド向け端末,および端末の機能を活かしたサービスを担当する。大日本印刷は,高精細・高画質のコンテンツ作成について検討するという。

 また研究では,大日本印刷のコンテンツをシャープが持つIEEE 1394ベースの家庭内光配線技術「OP i.LINK」を使って伝送し,高精細ディスプレイに表示する実験を行う。その上で,画像品質変換技術やさまざまな伝送速度による映像再現能力などを評価する予定だ。これらの実験成果は,ショールームのイベントを通じて,一般利用者にも公開するほか,業界団体「光サービスアーキテクチャコンソーシアム」(2000年11月の記事を参照)のインタフェース標準化などに反映するという。

 第1回のイベントは7月上旬の予定。これは,国立天文台で受信した電波天体観測実験のデータを表示しながら,NTT武蔵野研究開発センター,シャープ液晶デジタルステージ市ヶ谷,DNP銀座ビルにいる一般参加者との間でインタラクティブな質疑応答を行うというもの。参加者は,大日本印刷が運営する「銀座の学校」(同社がより良いコミュニケーションのあり方を提案するため,隔月で開催しているトークショー)登録者の中から募る予定だ。

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[芹澤隆徳,ITmedia]

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