IDCがブロードバンド加入者数推移予測を発表,平均年間成長率は81%

IDC Japanの予測によると,CATV,ADSL,FTTHなどを含むブロードバンドサービス加入者は,年内に260万人規模になるという。

【国内記事】 2001年8月22日更新

 IDC Japanは8月22日,国内におけるブロードバンドインターネット加入者数の推移予測を発表した。これによると,年内にCATV,ADSL,FTTHなどを含むブロードバンドサービス加入者は260万人に到達し,2005年には1242万人まで拡大するという。5年間の年間平均成長率(CAGR)は81%に及ぶ。

グラフ

 IDC Japanのテレコミュニケーション担当アナリスト,ダニエル・ニューマン氏によると,加入者数が急増する最大の理由は,Yahoo! BBによって拍車がかかったADSLサービスの値引き攻勢だという。「(ヤフーは)DSL技術に対する人々の興味を大いに引く結果となった。現在,国内ではADSLが最も魅力的な価格で提供されるインターネットアクセス手段だ」(同氏)。

 一方,今のところ加入者数でトップの地位にあるCATVインターネットについては「米国のように多くの同軸ケーブルが存在していない」(ニューマン氏)ことから,2005年までにはADSLにその座を奪われると予測している。

 また,FTTHについては,年率166%というADSLを上回るCAGRで急伸するとみているようだ。2005年の加入者数は350万人に達し,ADSLおよびCATVに迫る3番目のインフラに成長すると予測している。「以前はNTTが単独で握っていたFTTH市場も(有線ブロードネットワークスのような)競合の出現により,価格競争に拍車がかかっている」(ニューマン氏)

 残るFWAの市場性についてIDCでは,「地方での利用に,より高い可能性がある」と指摘している。FWAは,価格,通信速度ともにほかの技術との競合にさらされ,ブロードバンドアクセス市場全体からみればニッチになるという予測だ。加入者数は,2005年末までに28万人程度だという。

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[芹澤隆徳,ITmedia]

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