データ・音声・ビデオを統合するWeb会議サービス「WebEx」,日本上陸米国発のWeb会議サービスが,日本でも開始される。サイバネットシステムは米WebEx Communicationsと提携し,「WebEx Meeting Center」のASP事業を開始する。
サイバネットシステムは12月12日,米WebEx Communicationsと提携し,マルチメディアWeb会議サービス「WebEx Meeting Center」を国内で提供すると発表した。ASPとして販売し,企業内での設計・開発会議や,e-ラーニングなどに利用できる。
左からサイバネットシステムメカニカルCAE第2営業部の深野修一課長,同社営業企画部の菅原雅人課長代理,WebEx CommunicationsのStewart Sonnenfeldtバイスプレジデント,サイバネットシステムの井上恵久常務取締役 同サービスでは,インターネット上でドキュメントの共有,Web閲覧の共有,チャット,VoIP,アプリケーション共有,PCカメラ映像(相手の顔など)の共有などを行える。インターネットに接続できれば利用可能で,ハードウェアへの投資やソフトウェアのインストールは不要だ。企業LANからも使用が可能で,特にファイアウォールの設定を変更する必要はない。 サービスに採用されているプロトコルは,ITU-Tが規格化したデータカンファレンスの国際標準「T.120」を独自拡張したもの。WebEx CommunicationsのStewart氏によれば,ブラウザから簡単に利用でき,データサーバを介さず端末同士で情報を受け渡しするセキュアな方式で,リアルタイムにイメージを通信できる。 現在,テレビ会議サービスといえばマルチメディア通信の規格「H.323」準拠のものが多く提供されているが,「WebEx Meeting CenterはHTTPによる通信がベース。H.323とは異なるもので,技術的にはSIPに近い」(Stewart氏)という。「Web会議というとよくPCカメラの画像を送信できることが強調されがちだが,このサービスはどちらかというとデータ共有に重点を置いている」(サイバネットシステムの深野氏)のが特徴だ。
ユーザーインタフェース。権限を持つユーザーなら,共有データに自由に書き込むことができる 既に米Texas Instrumentsやコロラド大学など,世界4700以上の企業や教育機関に採用されており,「米国では業界最大のシェアを占める」(サイバネットシステム)。サービスは日本語,英語ほか計6言語に対応しており,アクセスしたユーザーごとに自国語インタフェースを表示させることが可能だ。 ネットワークとしては世界に12以上のセンターサーバ群(ノード)を持ち,SolarisやLinuxベースのソフトウェアを備えた500以上の交換機の役割を果たすサーバを配しているという。 サイバネットシステムズは富士ソフトエービーシーの子会社で,CAE(Computer Aided Engineering)やネットワークソリューションを主に手がけている。販売戦略については,「e-ラーニングにも利用できるだろうが,当社の強みを生かして3次元CAD(Computer Aided Design)データなどを共有した技術会議に利用してもらう」(サイバネットシステムの井上取締役)と話す。 販売目標については,初年度1000ユーザーを見込んでいる。価格は初期導入費用が19万5000円で,月額利用料金は,スタンダードバージョンの場合1人あたり1万6600円(25ユーザーまで)。ビデオ統合やアプリケーション共有のリモートコントロール機能も備えたプロバージョンでは同2万9600円。
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