LifeStyle：NTT東，ADSLの伝送速度を開通前に推定できるシステムを実証実験

ADSLを導入すると，自分の家ではどのくらいの伝送速度が出るのか？　そんなユーザーの悩みに答えるシステムについて，一般ユーザーが参加しての実験が始まる。

【国内記事】 2002年2月8日更新

　NTT東日本は2月8日，アナログモデムによるダイヤルアップ接続から，ADSLの伝送速度を開通前に知ることができるシステムの実験を12日より開始すると発表した。G.dmtおよびG.liteのそれぞれについて，Annex C，Annex Aの場合での推定が可能になる。

　システムは米TelcordiaのTDLQSシステムに，日本の通信環境に合わせた変更を加えたもの。アナログモデムからダイアルアップ接続でシステムにアクセスした際の，メタルケーブル区間における音声帯域信号の劣化度合いから，ADSL導入時の下り伝送速度を推定する。

　実験では一般ユーザーにシステムにアクセス，ソフトウェアをダウンロードしてプログラムを実行してもらい，ADSL伝送速度の推定結果をメールで通知する。ユーザーがその後申し込んだADSLの実速度と，この推定速度を比較することでシステムの信頼性などを検証するのが狙いだ。

　実験は2月12日正午から運用が開始され，来年2月に終了する予定。実験には無料で参加できるが，つくば市内に設置されたサーバに対する1分×3回の通信料金はユーザーの負担になる。

　なお，実験での推定速度はあくまでADSL区間（NTT局内～ADSL宅内モデム）であり，実際のサービス速度（スループット）とは異なる。また，ISDN回線や，アナログ回線でも局までの回線が一部光化されている場合は正しい測定結果が得られない。この点は注意が必要だ。

システム構成

[杉浦正武，ITmedia]

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