渦中の人,日本MMO松田社長が「今,考えていること」

なにかと話題の多い,日本MMOの松田社長が11日,P2P Conferenceで講演を行った。その発言に注目が集まったが,やはり話題は例の問題に集中し……

【国内記事】 2002年4月11日更新

 「今日お集まりのみなさんはともかく,一般市民レベルでは“悪い”と思われることをやり,裁判で負けてしまった。P2Pのイメージを悪くしてしまい,申し訳ない」――。

 11日に開催された「P2P Conference in JAPAN 2002 Spring」で,日本MMOの松田道人社長は,そう言って講演を始めた。

 東京地裁での仮処分命令(9日の記事参照)から,わずか2日後。講演の内容が注目されたが,やはり自身の状況に関連の深いトピックが次々飛び出した。


通信業界は,もっと主張を

 同氏は現在の通信業界が,自らの権利をあまり主張していないと指摘。放送事業では認められないレコード会社の著作隣接権が,通信事業では認められるため,権利処理が煩雑になる点を「通信側に不利といわざるを得ない」と述べた。

 「自分たちの行動を正当化すると思われるかもしれないが,通信側は,自分たちに有利な条件を引き出すため,もっと積極的に行動すべき。他業種を見ても,利益を損なうと見れば,業界全体で政府にすら反抗しているケースはたくさんある」。

 あいまいな部分は,きちんと主張していかないと,ライバルの業界に商権を奪われてしまうのではと懸念した。

奪われる側からの反発は「当然」

 また同氏は,係争中の相手勢力について「仁義を切ったとか切らなかったとか,いろいろな理由があるが……」と,悔しさをのぞかせつつも「レコード会社の行動は正しい」とコメント。

 「僕がレコード会社で仕事していたら,やっぱり裁判をしていたろう。そして,『勝ってやった』と言っただろう」と,さばさばした表情で話した。

 同氏はまた,「(P2Pによってビジネス上のメリットを)奪われる側が反発するのはいたし方ない。人ごとのようだが,今後P2Pをやる事業者がいれば,やはり大手(のレコード会社)はつぶしにくるだろう」と,会場の関係者に注意をうながした。

今後の新展開も示唆?

 講演の資料では「ファイルローグ裁判の報告」と題された項目も用意されていたが,この部分は「もう負けてしまい,逆転勝訴も難しいので……」と急遽,説明をカット。

 代わりに,コグニティブリサーチラボが開発した,P2Pネットワークでの著作権保護技術「DRM-MP3」を紹介した。これは,コンテンツ配信側だけが流通されるコンテンツを更新する権限を持ち,ユーザーは最新版しか視聴できないというものだ。

 いまさらながら,著作権管理に気を配った感があるが,今後はこれを利用した新たなサービス展開も考えているという。

 もっとも,自らも認めるように,「自分はすでに,レコード会社とけんかをした人間」。松田氏自身によるサービスの開始はなかなか難しいだろうとの認識を示していた。

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関連リンク
▼ ファイルローグ
▼ コグニティブリサーチラボ

[杉浦正武,ITmedia]

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