実効78Mbpsの光マンション? インフラネットジャパンの「MEGA LINE」

インフラネットジャパンは,ビルやマンションをターゲットとした光接続サービス「MEGA LINE 100e」を開始した。

【国内記事】 2002年4月26日更新

 インフラネットジャパンは,ビルやマンションをターゲットとした光接続サービス「MEGA LINE 100e」を開始した。棟内はイーサネットを敷設する方式で,回線速度は最大100Mbps。もちろんベストエフォート型だが,同社が行った検証では78Mbpsの実効スループットを叩き出したという。

 インフラネットジャパンは,独立系ソフトウェアハウスのアークシステムが2001年8月に設立した通信子会社。従来はHomePNAによる集合住宅向けインターネット接続サービスを手がけていたが,市場環境の変化に対応する形で光アクセスに乗り出した。

 インフラネットジャパン自体は第2種電気通信事業者のため,マンションまでの回線は複数のキャリアから提供を受けている。コンサルティングから構内配線,運営,そしてISPサービスが同社の担当だ。ビジネスモデルとしては,マンションデベロッパー系のつなぐネットコミュニケーションズbitcatに近い。

 同社によると,サービスで重視するのは,“キャリアの回線速度を最大限に引き出す”こと。「MEGA LINE 100eでは,余裕のあるバックボーン,ISPや大企業に接続するための回線,そして高速な構内スイッチの採用などによってボトルネックをなくしている。これにより,検証では78Mbpsの実効スループットを記録した」(同社)。

 この数字は,米国に置いたサーバとマンション集線部分を繋いで計測したFTPの計測値だという。実際には,この先で各世帯に分配されるため,他社サービスと一概に比較することはできないが,数字のインパクトは大きい。

 「(ながく居住する)マンションに回線を提供するからには,5年後,10年後を見据えてシステムを構築したい。将来のTVやDVDに匹敵するストリーミング動画配信を考慮した」。

5000円を切るレベル

 契約世帯には,基本的に5つのメールアドレスと50Mバイトのディスクスペースが提供される。ユニークなのは,1アカウントごとの容量が設定されていないことだ。つまり「50Mバイトを1つのメールボックスに使用する,あるいはすべてホームページとして使うこともできる」(同社)。

 一方で制限もある。MEGA LINEユーザーは,月額1000円で固定グローバルIPアドレスを取得することができるが,各マンションに固定IPアドレスが最大10個までという制約がある。このため,固定IPアドレスの提供は,VPNやサーバ運用など,明確な目的とネットワークの知識を持つユーザーに限るという。

 料金は加入世帯数によって差が出るものの,20〜30世帯の加入が確保できる場合であれば,1世帯あたり5000円を切るレベルになる見込みだ。

 なお,同社では光アクセスのほかにも,VDSLを使った「MEGA LINE 18v」,TV共聴アンテナを用いる「MEGA LINE 5c」など,さまざまな構内ソリューションを用意している。

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[芹澤隆徳,ITmedia]

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