ニュース 2002年5月22日 11:26 PM 更新

NTT東、36Mbps無線「AWA」対応機を展示――9月に新端末

「ビジネスショウ2002」で、NTT東日本が「AWA」システム対応端末を展示している。9月にはより小型・廉価な端末も登場する予定だ

 ビッグサイトで開催中の「ビジネスシヨウ 2002 TOKYO」で、NTT東日本が5.2GHz帯を用いた高速無線技術「AWA(Advanced Wireless Access)」対応のアクセスポイントを展示している。同システムはOFDMの変複調方式を使い、約100メートルの範囲内で最大36Mbpsの通信速度を実現する。昨年3月から、渋谷で実証実験を行っていた(7月6日の記事参照)。


 写真は今年3月から出荷されている端末で、価格は約30万円。126までのセッションを張ることが可能で、DES(Data Encryption Standard)方式の暗号化アルゴリズムを採用している。「IEEE 802.11bで同じ暗号化方式を導入するには、別途RADIUSサーバを立てるなど大掛かりなシステム構成が必要。簡単に強固なセキュリティを実現できるという点で、ビジネス用途向きだ」(説明員)。

 もっとも、現製品では本体内部の基板が大きく、また空冷ファンも必要で、端末が大型になってしまっているという。「9月には空冷ファンも取って小型化した端末を出荷する予定。接続セッション数も126から50まで落とし、そのぶん低コストにする」(説明員)。

 これにより、価格は14万円に抑えられる見込み。新端末では新たに、無線による干渉を自動的に回避する機能も盛り込むという。

802.11aとは別路線?

 無線LANといえば、最大54Mbpsの通信速度を実現するIEEE802.11a対応製品も増えている。NTT東日本は、AWAをビジネス用途と位置付けることで、IEEE 802.11aとの差別化を図りたいようだ。

 「家庭内などで特にセキュリティを気にせず使用する分には、IEEE 802.11a準拠の端末を利用すればいい。AWAシステムを家庭内で利用してもらうつもりは、全くない」(説明員)。

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[杉浦正武, ITmedia]

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