IPv6推進協議会、丸の内「GALLERIAv6」をオープンIPv6普及・高度化推進協議会は、IPv6と家電ネットワークのショウルーム「GALLERIAv6」を公開した。IPv6の認知度アップとともに、日本主導で進むといわれるIPv6関連技術の標準化を後押しする目的がある
IPv6普及・高度化推進協議会は、6月10日にオープンした丸の内ショウルーム「GALLERIAv6」(ガレリア・ブイ・シックス)を報道関係者向けに公開した。GALLERIAv6は、IPv6を使った家電ネットワークを一般ユーザーに体験してもらうために企画されたもの。各メーカーが開発したIPv6対応製品に直に触れることができる。
慶応義塾大学の村井純教授 挨拶に立った慶應義塾大学の村井純教授は、IPv6を「新しい生活を作る基盤」と紹介。「IPv6によって実現する近未来の生活の“イメージ作り”にショウルームを活用したい」とした。 ただし、GALLERIAv6の役割は、単なる“認知度の向上”にとどまらない。7月には、横浜で開催されるIETF(Internet Engineering Task Force)第54回会合のため、海外の研究者が多数来日する。その際、GALLERIAv6に招き、日本主導で進むといわれるIPv6関連技術の標準化を後押しする思惑があるという。 また、7月3日から千葉・幕張メッセで開催予定の「NetWorld+Interop 2002 Tokyo」では、会場とGALLERIAv6をIPv6ネットワークで繋ぎ、数々のデモンストレーションを行う予定だ(IPv6 ShowCaseの詳細はこちら)。 GALLERIAv6は、実際の生活空間を模したリビング&ダイニングという構成になっている。大手町にあるNTTコミュニケーションズのデータセンターと100Mbpsの回線で繋ぎ、IPv4/v6のデュアル環境を構築した。ショウルーム内にはMISによる無線LANアクセスポイントも設置。もちろん、これもIPv4/v6のデュアル対応だ。
ダイニングルーム。奥にある3台のPCでは、IPv6対応Webコンテンツを視聴できる。ブックマークには、IPv6普及・高度化推進協議会のコンテンツ配信プロジェクト「Contents for IPv6 network」(1月の記事を参照)
東芝製IPv6対応冷蔵庫のプロトタイプ ダイニングルームでまず目を引くのが、東芝製のインターネット冷蔵庫。前面にある液晶ディスプレイを使い、Webブラウズやメールの送受信が可能だ。また、庫内にWebカメラが設置されており、外部から中の様子を見ることができる。「買い物の途中で、携帯電話などを使って足りない物を確認すれば、買い忘れ防止に役立つ」。 また、東芝製電子レンジにも小型の液晶ディスプレイがある。ここでレシピなどを検索し、そのまま調理の設定などをダウンロード可能。もうメモリーカードを抜き差しする必要はない。
外部から庫内の様子を見る。冷蔵庫の動作状況を確認することもできるため、メーカーのサポートにも役立つという 横河電機のリモコンベースノードは、赤外線リモコンを使って家電とIPv6ネットワークの橋渡しを行うもの。ユーザーは、外部からホームゲートウェイのWebサーバにアクセス。ビデオの予約などを行えるのが便利だ。
ソフトフロントのIP Phoneと横河電機の「リモコンベースノード」。前面の黒い部分が赤外線インタフェースになっている NTTコミュニケーションズの「IPv6情報家電コントローラ」は、8系統の入出力ポートを持ち、家電の電源オン・オフを制御する。ユニバーサル基板を組み込めるようになっており、ユーザーが目的に応じて回路を設計、外部機器を制御できる。このため、先に行われた実証実験では、キットとしても提供されていた。
NTTコミュニケーションズのIPv6情報家電コントローラ。同社は、このほかにも、ホームゲートウェイやWebカメラを提供している
電通国際情報サービスの協力による、DVフォーマットの高画質ビデオをオンデマンド配信するデモ
リビングルーム。左は松下電器産業の映像システム リビングルームでは、大型のHD対応プラズマディスプレイとIPv6対応TVが目を引く。三洋電機製のIPv6対応TV(写真右)では、TV会議のデモンストレーションが行われている。また、IPv6デジタルカメラと組み合わせ、TVのリモコンでカメラのシャッターを切るといった機能もある。
三洋電機のIPv6デジタルカメラ
三洋電機のIPv6対応ホームゲートウェイ 松下電器産業は、HD対応プラズマディスプレイをはじめとする映像システム、そしてホームゲートウェイなどを提供。NECもTV会議システムやホームゲートウェイを展示している。 とにかく、「ホームゲートウェイ」が多いのが、このショウルームの特徴といえそうだ。IPv6とともに普及が見込まれるホームネットワークだが、その“入り口”を巡り、既にメーカー間の主導権争いが勃発していることが見て取れた。
IPv6――普及の条件 IPv6普及・高度化推進協議会、IPv6ネットワークで視聴できる初のコンテンツ配信プロジェクトを開始 ネットワークの可能性としてのIPv6――Net.Liferium2001 NTTコミュニケーションズ、IPv6情報家電コントローラとIPv6 VPNシステムを開発。情報家電コントローラは協議会でモニター募集も 関連リンク IPv6普及・高度化推進協議会 丸の内ショウルーム [芹澤隆徳, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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