ニュース 2002年10月3日 01:07 AM 更新

コンテンツは家族で共有〜日本ビクターの「メディアバンク」

日本ビクターは、イーサネットポートを搭載したネットワークAV機器を「CEATEC JAPAN 2002」で参考出展している。リビングルームを中心として、寝室や子供部屋とコンテンツを共有できる、一種のクライアント・サーバ型システムだ

 かねてよりAVシステムにイーサネットポートを搭載する方向性を打ち出していた日本ビクター(昨年9月の記事を参照。そのコンセプトモデルが「CEATEC JAPAN 2002」で披露された。

 ビクターのネットAV機器は、リビングルームを中心として、寝室や子供部屋とコンテンツを共有できるシステムだ。宅内に100BASE-TX(もしくは代替となる無線LAN)のネットワークを構築し、リビングルームには動画や音楽のコンテンツを蓄積できる「メディアバンク」を設置する。メディアバンクには、TVチューナーやHDDレコーダーの機能が搭載されており、試作機では40GバイトのHDDが使われていた。


「メディアバンク」の試作機

 一方、寝室や個室には、動画再生に対応した「メディアサテライト」や、音楽再生機能を持つ「オーディオサテライト」を置く。サテライトでは、メディアバンク内のコンテンツを一覧表示し、ネットワーク経由で再生できる。

 同時に複数のサテライトがコンテンツを視聴したり、あるいは同じコンテンツを別のサテライトが同時に再生するといったことも可能だ。ネットワークが100Mbpsの帯域幅を必要とする理由はここにある。

 このほか、「AVビューワ」と呼ばれるPDAタイプの端末も用意。デジタルカメラで撮影した画像やTVの録画データ(ここではMPEG-4データ)が無線LAN経由で視聴可能になるという。



メディアサテライト(上)とオーディオサテライト(下)


AVビューワは京セラ製

 「メディアバンクにTV番組やCD音楽を蓄積しておけば、場所を選ばずにAVを楽しむことができる。例えば、リビングルームでTVの録画コンテンツを視聴していたとき、眠くなったら寝室に移動すればいい。再生状況はメディアバンクが管理しているため、ワンタッチで続きが再生される」(同社)。

 メディアバンクとサテライトは、PCネットワークでいえば、サーバとクライアントの関係に当たる。もっとも、サテライトは再生に機能を絞ったもので、PCというよりもダム端末(ThinClient)に近い。これにより、システムトータルのコストを削減する。

 また、ホームネットワークにもう1台のメディアバンクを設置すれば、お互いのHDDにあるコンテンツが一覧表示に加わり、ローカルHDDのコンテンツと同様に扱うことができる。

 PCをネットワークに加えることも可能だ。専用ソフトを導入すれば、メディアバンクから離れた場所でAVコンテンツが視聴できる。ただし、「著作権保護の観点からストリーミングのみの対応で、データをダウンロードすることはできない」(同社)という。

 メディアバンクの製品化時期は未定。価格については「現行HDDレコーダー+α程度。サテライトは、より安くしたい」(同社)と話していた。

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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