ソニー、2.4G/5.2GHzデュアルバンド無線カードを発表ソニーはIEEE 802.11bとIEEE 802.11aを1枚でカバーできるデュアルバンド無線LANカード「PCWA-C700」を発表した
ソニーは11月7日、2.4G/5.2GHz両対応のデュアルバンド無線LANカード「PCWA-C700」を発表した。「普及しているIEEE 802.11bと、高速なIEEE 802.11aを1枚でカバーできる」(ソニー)のがメリット。11月30日に出荷を開始する。価格はオープンプライスだが、店頭では約2万円で販売される見込みだ。
PCWA-C700。外観はC500と変わらないが、デュアル対応にくわえ「アンテナ周りの強化により、受信性能が向上している」(ソニー) PCWA-C700は、米Atheros Communicationsの無線LANチップセットを採用し、各バンド用のダイバーシティアンテナをそれぞれ内蔵することでデュアルバンド対応を実現した。サイズや外観は、5.2GHz用の従来モデル「PCWA-C500」と変わらないが、アンテナ部に周波数別インジケータが付き、使用中の通信方式が一目で分かるようになっている。IEEE 802.11bを使用しているときはグリーン、同11aのときはオレンジのLEDが点灯する。
専用ユーティリティも新しくなった。同梱のCD-ROMに入っているユーティリティ「ワイヤレスパネル v2.0」では、ネットワークに関する各種情報を一覧できるほか、IPアドレスの再取得や無線LANのオン/オフをクリック1つで行えるのが魅力だ。モバイルユーザーには便利なツールだろう。
ユニークなのは、「ストリーミングモード」と呼ばれる機能。これは、Windows XPが無線LANアクセスポイントを定期的にスキャンする作業(ZeroConfigurationスキャン機能)をキャンセルするものだ。 「Windows XPの場合、1分間に1回程度の頻度でAPのスキャンを行う。より安定した通信環境を得るための機能だが、これによってストリーミング映像のコマ落ちが発生する場合がある」(ソニー、バイオデスクトップコンピュータカンパニーコンポーネンツ設計部の廣田昌幸氏)。 IEEE 802.11aの場合、実効通信速度は15〜20Mbps(最大25Mbps程度)だが、廣田氏によると、APスキャン時には約半分(7〜10Mbps程度)にまで落ち込むという。ビットレートの高いストリーミング動画、あるいは複数のPCでストリーミングを受信しているような場合に不都合だ。これに対して、ストリーミングモードをオンにすると、1つの無線LANアクセスポイントに接続し続けるため、ストリーミングなどの連続したデータの受信がスムーズになるという。 そのほかのスペックは下記の通り。
ソニーがデュアル対応の無線LANカードを他社に先駆けて開発した背景には、同社が進めているホームネットワーク戦略がある。「VAIO Media」などを使った動画伝送の場合、高速なIEEE 802.11aが必要だが、一方で現在普及しているのはIEEE 802.11bだ。 「デュアルバンド対応により、会社やホットスポットではIEEE 802.11b、自宅ではIEEE 802.11aといった使い分けが可能になるだろう」。同社では今後、IEEE 802.1xへの対応や、無線LANでQoSを実現するIEEE 802.11eのサポートをも視野に入れ、製品開発を進めるという。 関連記事 無線LAN、時代は“デュアルモード”へ 関連リンク ニュースリリース ソニー [芹澤隆徳, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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