iBOXサーバの成長は続く――「外出先PCからTV視聴」も日本電算機は12月3日、ホームサーバ「iBOXサーバ」シリーズを、動画ファイルのネットワーク共有に対応させたと発表した。同時に、新機種追加も発表した
日本電算機は12月3日、ホームサーバ「iBOXサーバ」のシリーズ全機種を、動画ファイルのネットワーク共有に対応させたと発表した。ユーザーはPCからiBOXサーバにアクセスして、録画済みの番組や、自分で撮影したビデオ映像などを視聴できる。同社はまた、製品ラインアップに2機種を追加することも発表した。 iBOXサーバは、9月に発売されたLinuxベースのホームネットワークサーバ。VHF、UHF、CATVのチューナーを内蔵しており、MPEG-2の8/4/2Mbpsのクオリティで番組を録画できる。10月には電子番組表サービス「Bepg」を提供開始するなど(記事参照)、関連サービスの強化に務めている。
iBOXサーバとPCが同一LAN内にある場合は、「ワーキンググループ」などを設定するだけでファイル共有を行える。PC側からは、録画したTV番組がMPEG-2ファイルとして見えており(下写真参照)、これをWindows Media Playerで再生する。
ファイルは、ドラッグアンドドロップにより簡単にサーバからPCへダウンロード可能。ただし、PCからiBOXサーバへファイルをアップロードすることは不可能となっている。なお、来年早々には最大54Mbpsの通信速度を実現するIEEE 802.11gに対応した製品も登場する見込み。これにより、iBOXサーバで受信中の8Mbpsクオリティの映像を、LAN上のPCからリアルタイムに視聴する、といった使い方も十分可能になるという。 インターネット経由でも、iBOXサーバ内のファイルにアクセスすることは可能。その場合、Windows標準機能のVPN接続を設定する。これにより、学習教材をアップロードしてビデオレッスン映像を配信したり、海外の友人に近況を知らせたりと、ユーザーは幅広い用途でiBOXサーバを利用できるという。
今回、シリーズに「iS2-4」と「iS-3」の2モデルも追加することも発表された。 iS2-4は、80Gバイトの内蔵HDDに加え、着脱可能な80Gバイトのリムーバブルディスク(HDDカートリッジ)を搭載したモデル。オープン価格だが、予想価格は16万9800円となっている。カートリッジは専用のものが別途発売され、追加で購入する場合の価格は、80Gバイトで3万円前後になる見込み。
開口部には、簡単なカギがかかっている。「HDD取り換えは、できれば親など知識のあるユーザーがやってほしい」(日本電算機) 80Gバイトの記録容量があれば、最大65時間ぶんの映像を保存可能。録画時には、あらかじめ内蔵HDD、着脱可能HDDのいずれに録画するかを選択する。なお、カートリッジ内に装着するHDDは市販のものでも構わないが、「Linuxの知識があって、パーティションの切り方がきちんと分かっているユーザーでないと実際に利用することは厳しいだろう」(日本電算機)という。 一方、iS-3は内蔵HDDに記録した映像をDVD-R/-RWにコピーできるモデル。オープン価格だが、予想価格は15万9800円。4.7GバイトのDVDメディアに、最大約4時間の映像を保存できるため、映画やスポーツ中継などの映像を外出先で楽しむことができる。
日本電算機の石井孝利社長は、「これでやっとiBOXサーバシリーズがフルライン揃った」と話す。 同社はビッグカメラ、ヤマダ電機など量販店で販売を行っており、これまで5000台を出荷済み。新モデルは2機種とも12月7日から市場に投入する予定で、初年度は10万台の販売を予定している。 同社は今後も、機能を強化していく方針。今年末には間に合わなかったが、年賀状作成ソフトなどの開発に取り組んでおり、アプリケーションの多様化に注力するという。石井社長は「来年は毎月、新しいアプリを発表できるようにしたい」と意気込みを語った。 関連記事 家庭用サーバの先駆け? JCCの「iBOXサーバ」 「iBOXサーバ」を強化――多彩な録画設定が可能に 関連リンク 日本電算機 [杉浦正武, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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