Review:メルコの新製品「WBR-G54」(試作品)
|
IEEE802.11b | IEEE802.11a | IEEE802.11g | |
使用周波数帯 | 2400-2497KHz | 5150-5250KHz | 2400-2484KHz |
チャンネル数 | 14 | 4 | 13 |
伝送速度 | 11/5.5/2/1Mbps | 54/48/36/24/18 /12/9/6Mbps | 54/48/36/24/18/ 12/9/6Mbps |
伝送技術 | DS-SS(スペクトラム拡散・直接拡散)方式 | OFDM(直交周波数分割多重)方式 | |
アクセス制御 | CSMA/CA | ||
暗号化 | WEP | ||
屋外利用 | 可 | 不可 | 可 |
802.11bとの互換性 | ― | なし | あり |
製品登場時期 | 1999年 | 2001年 | 2003年 |
802.11aと802.11gを比べた場合、一般には802.11aは狭い範囲で802.11gよりも伝送効率が高いとされているが、電波の届く距離については802.11gのほうが優れているとされている。屋外利用についても違いがある。802.11aは、国内においては、既に5GHz帯を利用している気象レーダーなどとの干渉を避けるために屋外利用は禁止されている。2.4GHz帯である802.11bや802.11gにはそのような制限はなく、屋内だろうと屋外だろうと使用に問題はない。実際には5GHz帯上でも屋外利用を認める動きはあり、将来的には802.11aのアダプタでも対応が図られると思われるが、これらの利用は通信サービスに限られ、一般のユーザーがLANとして随意に使っていいというものではない。
また、802.11bと802.11gには互換性があるが、異なるところがないわけではない。それは利用できるチャンネルの数だ。国内の802.11b製品が14チャンネル選択可能であるのに対し、802.11g製品では13チャンネルとなる。
わずか1チャンネルの違いだが、なぜこうなるのか説明すると少し長くなる。1998年以前、日本では2471〜2497KHzを無線LAN用に割り当てていた。この時、利用できたチャンネル数は1チャンネルのみ。その後無線LAN用の周波数帯の見直しが行われ、欧米に合わせて2400〜2483KHzが追加された。ここが1〜13チャンネルにあたる。国内の802.11b製品は、もともと使っていた機器を接続する必要も考え、従来のチャンネルを14チャンネル目としてサポートしている。(ちなみに、複数のアクセスポイントを設置する環境では、搬送波の重複を避けた形で1、6、11、14の4チャンネルを使うことが無線LAN利用の“常識”とされている)。
ところが、802.11gの場合、最初から欧米に合わせた仕様になっている。そのため使用する周波数は2400〜2483KHzとあり、したがって設定できるのは1〜13チャンネルとなる。802.11bで使っていた14チャンネルは使えないため、もしそこを使っている802.11b機器を接続する際はチャンネルの変更が必要になる。もっともこれまでの802.11bでも海外仕様の製品は同様で、たとえばアップルのAirMacなども13チャンネルまでしか使えなかった。
802.11a、802.11b、802.11gと3方式揃った無線LAN規格だが、違いがあるのは利用する周波数や伝送技術などの物理層の部分のみだ。無線LANのグループ識別の設定であるESS-IDや、暗号化の設定であるWEP、MACアドレスによる接続制限などといった、無線LANを実際に使う上での機能面には変化はない。これまで無線LANになじんだ人であれば戸惑うことはないだろう。
ということで、実際の製品評価にあたってみよう。今回評価したものは試作機版であり、実際の製品とは異なる可能性があることを先に明記しておく。
まずはインストールだ。クライアントアダプタのインストールを行い、アクセスポイント/ルータの設定を行う。クライアントのインストール時に、付属のCD-ROMを使いAirStationのユーティリティをインストールするわけだが、これらは従来のAirStationで提供されているものと見た限りでは共通のものとなるようだ。また、ブラウザで行うアクセスポイント/ルータの設定も、設定画面を見た限りでは従来のAirStationのものとなんら変わるところはない。
初期出荷時にはESS-IDは製品のMACアドレスになっている。クライアントアダプタをインストールした端末で「クライアントマネージャー」を実行し、「フリースポット」ボタンを押す。このMACアドレスがESS-IDのアクセスポイントを“発見”できるので、アクセスポイントに接続してIPアドレスを更新した上で、ブラウザからアクセスポイントの設定画面を開いて設定を行うことになる。このクライアントマネージャーで端末側の設定の変更を行ったり、家庭内での利用や公衆無線LANサービス利用といった環境によるアクセスポイントの切り換えなどの操作ができる。
[大水祐一,ITmedia]
最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!
最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!