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2003/01/27 23:59:00 更新 |
特集:で、ブロードバンドで何ができるの?(1)
動画コンテンツを楽しもう (1/2)
ADSLには加入したけど、いざ“ブロードバンド環境”になってみると、何をどう楽しめばいいか分からない……。そんなあなたにピッタリの、ブロードバンド活用法が分かる特集をお届けしよう
ネット上の動画や音声を鑑賞する……これが一番、ブロードバンドを実感できる時かもしれない。コンテンツによっては、プラグインソフトを追加インストールしなくてはならないこともあるが、たいていはそれほど手間をかけずに、好きなミュージシャンのミュージック・クリップを楽しんだり、最新のニュース映像をチェックしたり、さらには楽曲の購入までできてしまう。
なにも「ブロードバンド=動画配信」というつもりはないが、動画などの大容量データをネット経由で扱うことができるようになったのは、ブロードバンドのおかげ。これを楽しんで優越感に浸っても、バチは当たるまい。
以下、主にテレビとの比較から、各ジャンルの映像/音楽配信の楽しみ方を紹介していこう。
ニュース系サイト:忙しい人でも「選択」できる
まず、ニュースに関しては、テレビ局、もしくはテレビ局と提携している新聞社のサイトで積極的に動画配信が行われている。実際にはテレビで放送されたものの流用であるから、テレビ放送と比べて情報が早いとは言えない。だが、忙しい人にとっては「見るニュースを選択できる」というメリットがあるのだ。
テレビでは30分なら30分のニュース番組全体を見なければならないが、ネットでは、まずテキストでニュースの概要をつかみ、興味のあるものだけを映像で見るということができる。また、会社でニュースを見たい場合、テレビよりもPCのほうが身近にあるハズ。仕事をしながら短時間で世の中の出来事をチェックできるのだ。
さらに、海外出張している場合でも、きちんと日本の動向をチェックすることができる。地方局の番組を映像付きで見る事ができるということも大きい。
「あんなちっちゃい画面でテレビを見てどうする!」という人もいるが、用意されているコンテンツをオンデマンドでいつでも取りだせるというのは、やっぱり便利なことなのだ。
NHKのサイトでは、各ニュースの概要をテキストで把握した上で動画を視聴することができる
そのほかのオススメサイト
テレビ局サイト:番組の裏側を楽しむ
同じテレビ局系が展開しているのが、番組関連コンテンツ。番組ごとのメイキングや出演者のメッセージビデオ、次回予告編の配信などを配信しているケースが多い。
単独のコンテンツとして見てしまうとあまり意味がないが、ファンにとっては貴重な映像をいつでも取りだせるというのは、やはりありがたいこと。最近はテレビ局も、テレビで取り上げられない点を補うための道具として位置付けるケースが増えている(記事参照)。
もっとも、視聴者としていちばん嬉しいのは番組のアーカイブ、過去の放送の蓄積だろう。何らかの理由で放送を見逃してしまった場合、過去の分を簡単にネットで視聴できれば非常にありがたい。ところが、これは権利関係の問題があり、なかなか各局とも取り組めない部分があるようだ(たとえば、ジャニーズ事務所は肖像権の管理が厳しく、オンライン上でタレントを露出させることがNGだったりする)。そんな中で、テレビ朝日の「ザ・スクープ」などは、過去の放送をネットで調べることができる。非常に便利だ。
ザ・スクープの動画配信ページ。動画は、放送翌日以降に配信される
また、トレソーラが実験で行ったように、過去の番組をストリーミング放送しようという試みもある。この動きにも期待したいところだ。
当然のごとく、ラジオ局も同じようにネットを積極的に活用しつつある。スタジオの様子を映像で届けるサイトまであるのだ。「じゃあ、ラジオを聞くよりストリーミングで見たほうがいいんじゃないか?」というと、そうとも言えない。著作権の関係で、音楽の部分で音声がカットされてしまっていたりするのだ。
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ライブ中継:チケット代と比べてみよう……
1月19日、宇多田ヒカルのライブが、生中継された(記事参照)。東芝EMIの発表によれば、なんと100万アクセスが一気に集中したという。きちんと受信できたユーザーから、受信はできたがコマ落ちしたユーザーまで、いろいろな方がいるようだが、とにかく100万人がパソコンの前でライブ中継を楽しんだというワケだ。
宇多田レベルの人気があれば、「テレビでやってもいいんじゃない?」とも思うが、家庭内のテレビのチャンネル争いに負けてしまって、見られないということもある。個人のPCであれば、気兼ねなく見ることができて、ユーザーも満足できるというものだ。
ネットではさらに、テレビでは視聴率を期待できないアーティストの中継もあり得る。テレビではお目にかかれないアーティストの映像も、堪能できるというワケだ。
音楽だけでなく、様々な劇場中継がストリーミング放送されるようになりつつある。例えば吉本興行は、「Fandango! by 吉本興業」で、ライブや舞台の配信を積極的に行っている。こういったコンテンツ配信は有料のものも多いが、「高ぇーよ!」という前に、その場に行く場合の交通費とコンサートの料金を考えてみよう。果たして300円、500円で見られるかどうか……。
Fandango! by 吉本興業のページ。より高画質コンテンツをそろえた「Hi-Fandango!」にも注目
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[姉歯康,ITmedia]