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2003/05/15 23:30:00 更新 |
KDDIのIP電話、53社で相互通話可能に?
KDDIは5月15日、IP電話サービスに関する業務提携の拡大を発表した。KDDIプラットフォームのIP電話を利用するISPやCATV事業者の数は53社にのぼる
KDDIは5月15日、IP電話サービスに関する業務提携の拡大を発表した。これには、予定されていた日本テレコムやパワードコムとのIP電話網相互接続にくわえ、ニフティなど7つのISP、そして23のCATV局との提携が含まれている。今回の発表により、KDDIとIP電話の相互通話で提携した企業は53社におよぶことになった。
まず、新たにニフティ(@nifty)など7社のISPに対してIP電話サービスを提供する。既に発表しているNEC(BIGLOBE)など8社をくわえ、提携ISPは計15社。各ISPは、これを利用して自社サービスに新しい“KDDI IP電話メニュー”を加えることになる。
各ISPが設定するKDDI IP電話メニューでは、一般加入電話への市内/市外通話、国際通話のほか、他ISPが提供しているKDDIのIP電話ユーザーとの間でも「050」番号を使った無料通話が可能になる予定だ。「料金を含め、サービスの詳細は各ISPが改めて発表するだろう」(KDDI)。
また、6月に予定されている日本テレコムおよびパワードコムとのIP電話網相互接続により、日本テレコムの「ODN IPフォン」およびパワードコム「POINT Phone」のユーザーとも「050」番号を使った相互通話が可能になる。KDDIのDIONが提供している「KDDI-IP電話」を含め、相互通話が可能なISPは18となる。
時期 | 内容 |
6月2日 | BIGLOBE(NEC) |
6月中旬 | @nifty(ニフティ) |
7月以降順次 | そのほかの事業者(下記)と順次 |
ISP | 回線 |
インタードットネット | イー・アクセス、NTT東西、アッカ・ネットワークス |
KCOM | NTT東西 |
ほくでん情報テクノロジー | NOTnet、NTT東西 |
トナミ運輸 | HTNet、NTT東西 |
北電情報システムサービス | HTNet、NTT東西 |
富士通長野システムエンジニアリング | NTT東西 |
相互通話の範囲が大幅に拡大
一方、CATVに対するIP電話網の提供(KDDI-IPフォンのホールセール)も積極的に拡大している。既に提携を発表している富山県ケーブルテレビ協議会加盟局の10社、アイテック阪神、そしてZTVの計12社にくわえて、今回新たに23社と提携。これには、東海デジタルネットワークセンターに加盟している20局のほか、KMN、スターキャット・ケーブルネットワーク、そしてケーブルテレビジョン東京が含まれている。
いずれのCATV局も自社のIP電話設備を持っているが、KDDIとの提携により、加入者電話への発信や国際電話など外部への発信が可能になる予定だ。また、「KDDIのIP電話サービスとの相互通話も提供する」(KDDI)。つまり、KDDIのバックボーンを使ったIP電話サービスに加入した場合、18のISPおよび35のCATV局のユーザーともIP通話できる可能性が高くなった。総数は53社となる。
どこまでが無料通話となるかが注目されるが、KDDIでは「未定だが、おおむね無料の方向で話を進めている」と話している。
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ニュースリリース(KDDI)
[芹澤隆徳,ITmedia]