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2003/07/04 21:49:00 更新 |
ブロードバンド利用者は今後5年で3倍に〜情報通信白書
日本のブロードバンドインフラは既に世界のトップレベルにあり、利用者は今後5年間で3倍に、コンテンツを含む市場規模は5.1倍にまで成長する〜総務省は7月4日、平成15年版「情報通信に関する現状報告」(情報通信白書)を公開した
日本のブロードバンドインフラは既に世界のトップレベルにあり、今後5年間で市場は5.1倍にまで成長する〜総務省は7月4日、平成15年版「情報通信に関する現状報告」(情報通信白書)を公開した。
白書ではまず、ITUの資料を引用する形で、日本のブロードバンドサービスが「世界で最も低廉かつ高速になった」とし、情報通信インフラの整備が急速に進展していると分析している。ブロードバンド利用人口は今後も早いペースで増え続け、今後5年間で現在の3.1倍に増加。インターネット利用人口全体に占める割合も、2007年末には7割(2002年末は3割)に達すると予測した。
出典:情報通信白書(総務省)
これに伴い、ブロードバンド市場は2007年には約10.2兆円まで成長する見込み。また各産業に及ぼす精算誘発額〜つまり経済波及効果も18.1兆円におよぶとしており、ブロードバンドが「低迷する我が国経済を活性化する」と大きな期待を寄せている。さらに、今後は日本が国際的に優位な光通信やモバイル通信、情報家電などが重要になり、相対的に国際競争力が向上するという。
インターネットコンテンツは価格が問題?
ブロードバンドの普及に伴い、インターネット経由のコンテンツビジネスと情報セキュリティビジネスは2007年にそれぞれ約6000億円(2002年の約2.4倍)と約1兆9000億円(同4.2倍)にまで拡大すると予測されている。ただし、インターネットコンテンツ市場は現在、雑誌やDVDなどを含むコンテンツ市場全体から見れば約2%に止まっており、その拡大が課題という。
総務省の調査によると、パソコンから有料コンテンツを利用したことのある人は全体の1割弱。利用しない理由は「価格が高い」「魅力あるコンテンツがない」などで、とくに価格に関しては「有料コンテンツの未利用者は、コンテンツの価格がレンタルビデオやレンタルCDよりも安価であることを希望している」。他方、携帯電話は着メロなど有力コンテンツの登場により、既にユーザーの4割弱が有料コンテンツを利用しているという。
情報通信白書は、国内の通信状況と政策動向に関する国民の理解を得るために、総務省が毎年制作しているもの。1973年(昭和48年)の初回から数えて今回は31回目となる。
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ニュースリリース
[ITmedia]