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2003/10/08 22:44:00 更新 |
CEATEC JAPAN 2003
DVD&HDDレコーダーでホームセキュリティ〜三菱電機
DVD&HDDレコーダーが人気だが、せっかくの大容量ストレージをテレビ録画だけに使うのはもったいない。そこで、家庭の安全を守る監視カメラをつなげてみると……?
三菱電機は、「CEATEC JAPAN 2003」にユニークなホームセキュリティシステムを出展している。これは、市販のDVD&HDDレコーダーを使い、監視カメラの映像を記録しておくというもの。「HDDレコーダーの普及により、大容量のストレージが家庭に入るようになった。これをホームサーバに見立て、セキュリティ機能を持たせる」(同社映像情報機器営業統括部の多鹿啓之主事)というのが主旨だ。
デモンストレーションでは、玄関先に設置した監視カメラの映像をHDDレコーダーに入力していた。カメラは最大で4台まで設置できるが、もちろんすべての映像を常時録画していてはストレージが足りない。そこで同社は、動き検出プログラムを組み合わせ、不審者の侵入など、画面に動きが見られたときだけ録画を開始する仕組みにした。
白い点の部分が動きを検出するエリア。パソコンなどを使って任意に設定できる
動きを検出すると白い点が赤くなる
画面内に動きがあると、レコーダーが自動的に録画を開始し、同時にあらかじめ登録しておいたメールアドレスに画像が送信される。デモ用システムは、テレビの下に隠されたPCで動作していたが、HDDレコーダーにプログラムを移植してインターネット接続機能を持たせれば、立派な“セキュリティデジタルレコーダー”に変身するという。
携帯電話にメールが届き、URLをクリックすると玄関の画像が表示される。携帯電話からカメラを指定してリアルタイムの映像を見ることも可能だ
三菱では、セキュリティ専用のネットワークサービスを提供する構えだ。非常時以外でも携帯電話などから映像を閲覧できるため、ペットの監視などにも応用できる、また、ドアホンと連携して不在時の来客対応も可能になる見込みだ。
販売のスケジュールは未定だが、同社では2004年には実用化したいと話している。「システム価格はカメラ4台を含めて10万円を切るレベルに抑えたい。このほか、月額のサービス料金も必要になるが、従来のホームセキュリティサービスと比べれば低廉な価格で提供できるはず」(同社)。ただし、デモシステムの構築には数十万円の費用がかかっているとのことで、10万円の壁は結構厚そうだ。
CEATEC JAPANで話題になったソニーの「PSX」に代表されるように、DVD&HDDレコーダーにも低価格と付加機能が求められる時代になってきた。三菱電機のアプローチは、安価なホームセキュリティシステムであると同時に、DVD&HDDレコーダーの新しい用途を提案するという意味でも注目されそうだ。
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三菱電機
[芹澤隆徳,ITmedia]