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リビング+:PR 2003/05/23 00:00:00 更新
ガリレオ

外でも家でも、お気に入りの情報を楽しめる「ガリレオ HG-01S」
パーソナルサーバー導入のすすめ

シャープが満を持してリリースした、パーソナルサーバーGalileo(ガリレオ)は非常に「新しい」アプローチの製品だ。このガリレオは基本的にはビデオデッキと同様の形態をしている。しかし、これは単なるビデオ録画/再生機器ではなく、家庭内、そして外部とのネットワーク接続(VPN)を備えたことで、いくつもの顔を持ちえた、“パーソナルサーバー”なのだ

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ガリレオを手持ちのテレビと組み合わせれば、それだけでも先進的なテレビ生活を楽しめる。ここではシャープの液晶テレビ「AQUOS(アクオス)」に接続してみた。AQUOSシリーズには最近、ワイヤレステレビもラインナップに加わったが、ガリレオでも無線LAN機能を内蔵したノートPC(PentiumIII/700MHz以上)さえあれば、そいつをワイヤレステレビに変身させてくれる

 世の中にはテレビをまったく観ないという人もいる。しかし、程度の差はあれ、誰でもいくらかは観ているに違いない。ドラマやバラエティはともかく、ニュースや天気予報といった情報はインターネットでも手に入るようになり、そちらにも利点はいくつかあるが、それでも、表現力や速度、手軽さの面など、まだまだテレビに及ばない点があるのも事実だ。

 しかし、テレビを観るという行為は、一方でまたそれなりに面倒なもの。インターネットでの情報取得とは異なり、決められたスケジュールにしたがって放送されているゆえ、視聴者のほうがそれに合わせる必要がある。外出する予定なのに、観ていた番組の続きが気になって出られない、なんていう人もいるかもしれない。また、新聞やテレビ雑誌の番組表を眺め、「何時からこの番組を観よう」「観たい番組が重なってしまうなあ」などというのは、それなりに楽しい作業だが、それでも面倒は面倒である。

テレビを気軽に楽しめるだけなら当たり前。
一歩先の視聴スタイルを提供してくれるガリレオ

 いまでは、その気になれば、テレビはもっと気軽に楽しめる。放送スケジュールに縛られる必要もない。予約機能つきビデオテープレコーダーの登場がその道を切り開いたとするならば、現在続々と発売されているハードディスクビデオレコーダーは道をさらに大きく広げてくれていると言えるだろう。

 しかも、これはテレビを熱心に観ている人以上に、テレビをあまり観ない、興味がないという人にとって恩恵が大きい。テープの残量など気にせず、毎週・毎日などの繰り返し録画予約や、キーワードや視聴頻度によるおすすめ番組の自動録画といった機能により、とりあえず勝手に録画しておいてもらって、気が向いたら観ればいい。別に観なくても、設定した期限が過ぎたら自動消去される。そんな気軽さがハードディスクビデオレコーダの醍醐味である。

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 その中でもシャープが満を持してリリースした、パーソナルサーバーGalileo(ガリレオ)は非常に「新しい」アプローチの製品だ。このガリレオは基本的には、テレビにつないで録画した番組を再生するという、ビデオデッキと同様の形態をしている。しかし、これはほんの一面にすぎない。もし、ガリレオをビデオデッキや一般的なハードディスクビデオレコーダーと同列に置くならば、あまり魅力のある製品とは映らないかもしれない。しかし、これは単なるビデオ録画/再生機器ではなく、家庭内、そして外部とのネットワーク接続(VPN)を備えたことで、いくつもの顔を持ちえた、“パーソナルサーバー”。つまり、HDDビデオレコーダー、ルータ&ワイヤレスLANステーション、Webサーバー、ビデオ&ファイルサーバーという1台4役のスグレものなのだ。常に「新しい何か」を求め、人よりも一歩先にその何かを活用できるユーザーなら、興味を覚えずにはいられないはず。

 とはいえ、ガリレオはなにも先進的なユーザーのためだけの製品ではない。中身はOSにLinuxを採用したパソコンそのものだが、使い勝手はむしろ家電製品に近い。もちろん、誰にでも何から何まで簡単に、まったくトラブルなしで運用できるとは保証できないが、定められた使い方に沿って利用するかぎりは、ほとんど苦労することはないはず。しかも、まだ家庭内ネットワークに手をつけていないようなユーザーほど、一挙に環境が整うことになり、購入時の満足度は高いといえる。

家庭内LANと気構えせずとも、
無線LAN内蔵ノートPCが1台あれば、
ガリレオをフルに活用できる

 最近はメインマシンとしてノートブックPCを購入する人が多い。モバイル用途を考慮してというよりは、省スペース性や使い勝手の面が主な理由で、初めてパソコンを買うユーザーがノートブックタイプを選択するのも、決してめずらしいことではない。そして現在、多くのノートブックPCには無線LAN機能があらかじめ内蔵されている。さらに、インテルのCentrinoテクノロジの登場が、その傾向に拍車をかけた。

 最近、初めてのパソコンとしてノートブックPCを購入した人たち、また、これから購入する予定の人たちにこそ、ガリレオの導入を検討してほしい。せっかくノートブックPCに無線LAN機能が内蔵されているのに、無用の長物になっていないだろうか。ガリレオには無線LANアクセスポイント機能が搭載されている。もちろん、ブロードバンドルータとして機能するので、これまでケーブルを必要としていたインターネット接続が、ワイヤレスで利用できるようになる。ADSLモデムなどと直結していたなら、セキュリティの面で不安があっただろうが、ルータを経由することで、それも解消される。そのうえ、当然ながらガリレオ本体はビデオレコーダーとして使えるし、ノートブックPCからも放送中の番組や録画した番組を見られる。ガリレオのネットワーク配信機能が、手持ちのノートブックPCをポータブルテレビに仕立て上げてくれるわけだ。

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本体前面:「電源」「録画」のほかに、「LAN」「WAN」というインジケータランプが存在することから、一見して単なるビデオレコーダーではないことがわかるガリレオ。右下にはPCカードスロットも用意され、SDやコンパクトフラッシュ(PCカード用アダプタが必要)などへビデオをMPEG4形式で書き出すといった用途にも対応。操作ボタン類もあるが、通常はリモコンで操作を行うので、あまり利用することはない

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本体背面:アンテナやビデオ入出力のほかに、当然ながら、WANおよびLAN端子、さらにUSB端子が用意されている。つまり、ガリレオのネットワーク上での役割はルータだ。ADSLモデムなどをWAN端子へ接続し、LAN端子にPC(複数台のPCを利用する場合はハブ)をつなげて、ネットワークを構築できる。また、無線LANアクセスポイント機能も持っているので、現在まったくネットワークに無縁の家庭も、まさにこれ1台で事足りる。USB端子には外付けハードディスクドライブなどを接続可能

 もちろん、すでに複数のPCを所有していたり、家庭内ネットワークを構築しているユーザーでも、ガリレオの導入にはさまざまなメリットがある。たとえば、ガリレオをファイルサーバーとして利用すれば、家の中だけではなく、外出先からもファイルの取り出しや保存が可能だ。そのほか、各機能の詳細は次回で取り上げるが、DDNSによるWebサーバー機能、デジタルカメラの画像を蓄積して外部にも公開できるアルバム機能など、枚挙にいとまがないほどだ。

 ネットワークテレビ配信を含め、これらの機能の多くは各種ハードウェアやソフトウェアを組み合わせれば、なにもガリレオの世話にならずとも実現できる。しかし、Webサーバー/ファイルサーバーの設定や、自宅サーバーへの外部からのアクセスの管理・運用を自分でやるのはおっくう、あるいは自信がないという人も少なからずいるに違いない。それに、オールインワンパッケージだからこそ実現できている機能や利点もある。

 ガリレオは単なる家電製品でもなく、PCでもなく、周辺機器でもない。そのうえ“パーソナルサーバー”なんて捉えようのない存在に感じられるかもしれない。でも、そんなことはどうでもいい。ユーザーが自分の暮らしを快適にするために、使いたいように使えばよいのだ。ガリレオという製品自体が一歩先を行っているというよりも、それを自分の環境にうまく取り入れ、使いこなしたユーザーこそが“一歩先を行っている”と呼ばれるべきなのではなかろうか。

関連リンク
▼ シャープ
▼ シャープ:ガリレオ

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[ITmedia]


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