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リビング+:PR 2003/06/02 00:00:00 更新
ガリレオ

PCやザウルス、携帯電話との連携

 長らくテレビとPCは近いようで遠い関係を続けてきた。しかし、もはやテレビ機能が搭載されているデスクトップPCはめずらしい存在ではない。ただし、完全に融合されたかというと意外とそうでもないと思う。そもそも、テレビとPCの存在を隔てていたのは、技術的な側面だけではなく、その視聴スタイルの違いも大きい。人や製品によって差はあろうが、基本的にはテレビはある程度離れた距離から視聴するようつくられている。一方で、PCはというと、キーボードを使用する作業が主体となることから、近接距離で高精細な画面を眺めるスタイルが主だ。そこそこ大画面の液晶ディスプレイが手頃な価格になってきたこともあり、その両方をカバーするのは困難ではなくなったが、それでもすべてを1組のPC+ディスプレイでまかなうのが、はたして正しい方法なのかはいまだ判断しかねるところだ。

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メビウスMURAMASAシリーズのように、USBクレイドルが利用できる機種を利用している場合、通常のPC連携スタイルのほかに、クレイドルとガリレオをUSB接続しておき、MPEG4保存先として選択することも可能。クレイドル連携を利用しなくても、縦置きにしたガリレオと組み合わせて置いておくと、ただそれだけで様になる

 ガリレオと、メビウスのようなノートPCとの組み合わせは、この疑問に対して、まったく新しいソリューションを提案しているように思える。リビングにせっかく大画面のテレビがあるんだから、何もテレビ機能を搭載したハイエンドのデスクトップPCをほしがることはない。テレビにつないで、さまざまなスタイルでテレビを気軽に楽しめる新しい機器があればそれでいいのではなかろうか。それに当のPCに関しても、仕事をこなしたり趣味を楽しむのにも、なにかと取り回しのいいノートPCが1台あれば十分と考えている人は決して少なくないはずだ、と。

 実際、リビングの大画面テレビ+ガリレオ+ノートPCという組み合わせは、ときには役割を分担して前述のような問題を回避しつつ、相互の連携が非常にうまく機能して先進的なテレビ関連機能も提供してくれる。同じことをすべて1台のデスクトップPCでまかなうことには、またそれはそれでメリットもあるだろう。しかし、この三者の組み合わせでは、必要に応じて実に変幻自在なスタイルを見せる。さらに、その連携は宅内だけではなく宅外へも広がりを見せ、“我が家のユビキタス”を実現してくれるのだ。

 もちろん、ガリレオは単体でも十分に運用可能だ。しかし、PCをはじめとする、さまざまな形態でのクライアントによる活用ができるのだから、これを利用しない手はない。ここではPCや携帯電話、新型ザウルス「SL-C750」との連携により実現できる機能を紹介しよう。

 有線あるいは無線ネットワークを経由して、クライアントとなったPCからガリレオに接続する場合、可能なことはそれほど山とあるが、代表的なものを述べると以下のとおりとなる。

  • テレビ放送の視聴、および録画した番組の再生
  • 録画ファイルのダウンロード
  • 各チャンネル番組表の表示および録画予約
  • ワイヤレスLANやルータ機能の詳細な設定
  • アルバムへの画像アップロード、および管理・閲覧
  • メディアコンテナによる共有ファイルへのアクセス

 実に多彩な機能を使えるのだが、そのすべてのベースとなるのがWebベースの「Media Palette」。これなくしては何も始まらないといっても過言ではないほど、重要な役割を果たしている。Media Paletteのインストーラーはガリレオの内蔵ハードディスク内に入っている。本体へアクセスすると、PCからの利用には同ソフトウェアが必須な旨が表示され、ファイルへのリンクが提示される。リンクをクリックすればファイルがダウンロードされるので、それを実行すればインストールは完了だ。バージョンアップの際にも、同様の手順を行う。

 Media Paletteを利用するには、あとはもう1ステップだけ済ませばいい。PaletteKeyの登録である。これは「Galileoに、このPCからのアクセスを行うための許可証を発行してもらう」ようなもの。有効なPaletteKeyさえあれば、そのPCが自宅LAN内にあろうと、宅外からであろうと、ガリレオへとアクセスできる。

 ちょっと込み入った話になってしまったが、ごくごく簡単にいえば、Media PaletteをインストールしたPCは、ガリレオにアクセスすることで、どのマシンからでもテレビや録画番組を観られるようになる。さらに、ガリレオに内蔵されたワイヤレスLANアクセスポイント機能を生かして、ノートPCから接続すれば、まさにどこへでも持ち歩けるワイヤレステレビができあがる。

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PCとの連携は、基本的にこのMedia Paletteからすべて行う。左中央のテレビ画面エリアは、ほかのウィンドウとして切り離すこともでき、220×165〜640×480までの3段階で表示サイズ変更可能。ダブルクリックで全画面表示にもできる

“パーソナルサーバー”と呼ばれるだけに、
携帯電話での予約もほかとは一味違う

「携帯電話から録画予約が可能」。テレビ機能搭載PCやネットワーク対応ビデオレコーダーでは、そんな売り文句はもはや当たり前のように並べ立てられている。しかし、ここで問題になるのは、その手法だ。多くの場合、録画を行う本体からメールアクセスしたり、専用サーバーにhttpアクセスして、ユーザーが外出先で登録した予約データを取得する。そのため、ある程度のタイムラグが生じ、登録や変更が反映されるまでに任意の時間がかかることもある。しかし、ガリレオの場合は違う。ここまで読んでいただいた方なら、ご存じのとおり、ガリレオはユーザー宅の外部と内部をつなぐルータの位置に座することを利用して、簡単な設定で外部からアクセス可能な「サーバー」として動作できる。つまり、携帯電話から新たな予約を行ったり、変更したりする場合、“自宅のガリレオ自体に直接”アクセスするという方法がとられる。

 携帯電話からURL(シャープからダイナミックDNSサービスが無料で提供され、ガリレオから簡単に取得可能)を入れて“ガリレオに入る”と、「Media Palette Mini」という携帯電話向けのメニューが表示される。携帯電話から自宅につながり、録画予約できると考えるだけで、何か楽しくなってくる。

ちょっとした空き時間や移動中に観賞したいなら、
新型ザウルス「SL-C750」との連携がおすすめ

Photo  先日発売された新型ザウルス「SL-C750」では、ガリレオで録画したMPEG4ファイルを再生できる。ガリレオ本体の前面にはPCカードスロットが用意されているので、ここへSDカードやコンパクトフラッシュ(ともにPCカードアダプタが必要)を差し込んで、ファイルをコピーすれば、ザウルス上で録画した番組を観られるというわけだ。具体的な手順としては、ガリレオで予約録画を行う際に、「MPEG4ファイルの作成」オプションを設定しておく。あらかじめカードを差し込んでおいて、MPEG4ファイルの作成と同時に記録することも可能だが、とりあえずガリレオ側に保管しておいて、出かける前にカードを差し込んでコピーという方法もできる。使い勝手を考えると後者のほうが便利だろう。

 ファイルはカード内の「__Zaurus」フォルダに書き込まれるので、SL-C750のMovie Playerを起動し、そのファイルを開けばいい。SL-C750の液晶画面はVGAサイズのため、全画面表示にすると拡大処理を行うことになるが、ひどいコマ落ちなどなく、快適に観賞できる。美しい映像とまではいかないが、動きは意外と滑らか。バラエティやトーク番組などであれば十分に番組を堪能できる。標準バッテリの場合、バックライト最小なら約2時間20分、バックライト最大でも約1時間30分のビデオ再生が可能なので、通勤時に1時間番組を丸ごと1本観るとしても対応可能。さらに、別売の大容量バッテリを利用すれば、バックライト最小で約4時間、バックライト最大でも約2時間30分もの再生ができる。

 ガリレオの場合、PaletteKeyを登録したノートPCを持ち歩けば、公衆無線LANアクセスポイントなどの外部ネットワークからアクセスして、録画ファイルを観るということも可能なのだが、ポケットに入るザウルスでメモリカードに記録したMPEG4ファイルを再生するというのも、これはこれで実用的だ。まさにポケットビデオである。

   *   *   * 

 このSPECIAL REPORTでは、4回に分けてガリレオの記事を掲載してきたが、すべての機能や活用方法を完全に網羅できたとはいえない。それほどガリレオの用途は多彩だ。シャープのガリレオ特設サイトでは、製品リリースにとどまらず、さまざまな活用場面の紹介や豊富なQ&Aも用意されているので、少しでもこの製品に興味を持っていただけたなら、ぜひそちらもチェックしてみてほしい。

関連リンク
▼シャープ
▼シャープ:ガリレオ

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[ITmedia]


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