DX推進による自動化で「業務プロセスのゼロ化」は現実的か ツール導入に業務を“合わせない”手法で目指す現実解「本業に集中できない」営業マーケを救う

PR/ITmedia
» 2025年03月26日 10時00分 公開
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 DXの進展によって課題になっているのが「複雑性」だ。ツールの選択肢が多いだけでなく、複雑な業務プロセスの「どこに」「どんなツールを」「どのように適用するか」を各社が模索している。効率の向上を目的に導入したはずが、幾つものツールを使い分けなければならなくなり、かえって負荷がかかるケースは“あるある”だろう。

photo 寺村幸也氏(パーソルビジネスプロセスデザイン CX管掌 ビジネストランスフォーメーション事業本部 マーケティングトランスフォーメーション統括部 統括部長)

 こういった課題を特に抱えがちなのが営業部門やマーケティング部門だ。営業代行やマーケティング支援を行っているパーソルビジネスプロセスデザインの寺村幸也氏は「営業やマーケティング部門は、業務時間の半分以上を間接業務に費やしている」と指摘する。

 営業であれば、顧客と関係性を構築し、提案を行って受注する。マーケティングであれば、どうやって商品を売るかを考えて実行する。それぞれの“本業”を突き詰めれば非常にシンプルであるはずなのに、なぜ本業以外に費やす時間が多いのか。

 原因は幾つかある。寺村氏は、使うべきツールが増えたことの他に「The Model」(ザ・モデル)式の分業が進んだことを挙げる。それぞれがスペシャリストとして自身の領域に向き合うようになった結果、各部門がサイロ化して従来以上にコミュニケーションの時間が必要になってしまったのだという。

日本企業の生成AI活用は進みにくいのか

 こういった課題解決のため、業務の効率化や自動化を目指して生成AIを導入する企業も多い。しかし、目立った成果を出しているケースは限定的だ。

photo 小坂駿人氏(パーソルビジネスプロセスデザイン ビジネストランスフォーメーション事業本部 統合コンサルティング統括部 データコンサルティンググループ マネジャー 兼 マーケティングトランスフォーメーション統括部 データサイエンス部 マネジャー)

 パーソルビジネスプロセスデザインの小坂駿人氏は、理由について次のように話す。

 「テクノロジー活用においては『データ』が重要です。幸い、日本企業では2010年以降にSFA/CRMの導入が進み、データ自体は集まっています。しかし、生成AI活用に適した形でないデータを使っていたり、データとの向き合い方が個々人によって違ったりすることで、思うような成果を得られていません」

 生成AIが大きく脚光を浴びたことで「魔法のつえ」のような期待を集めてしまった点も痛手だった。本来は手段であるべき生成AIを、流行に乗っかる形で「取りあえず導入する」ことが目的になっている企業も多い。

 寺村氏は、日本企業の特性として「業務プロセスが複雑であり、かつ成果が出るまで時間がかかる」と話して続ける。

 「生成AIで業務を改善しようにも、業務プロセスが複雑であることからFit to Standardになりにくい傾向があります。そのため、PoCで目に見えた成果が出るまでに時間や手間がかかり、全社拡大に至らずプロジェクトが頓挫してしまうケースが多いのです」

 では、どうすればよいのか。小坂氏は、生成AIを用いた業務の自動化には「目的」「環境構築」「業務適用」「人材育成」という「4つの軸」が相互作用することが必要だと話す。初動に欠かせないのは目的だ。

 「テクノロジー、特に生成AIの導入に当たってはどのような目的があるのかを定義することが重要です。目的がないと、どうしても主観的な判断にならざるを得ません。その結果『結局、使えなかったね』と終わってしまいがちです」

 その他、目的からブレークダウンしてどの業務に手を入れるか。どうすれば活用してもらえるか。デジタルツールを使いこなせるように適切な教育を従業員に施せているか――これは生成AIに限った話ではなく、テクノロジー全般を活用する際に必要な取り組みと言える。

営業とマーケティングの間接業務を「ゼロ化する」 どうやって?

 小坂氏が話すような取り組み方ができればベストだが、実際には人手不足もあってリソースが十分でない企業も多い。そうした企業向けに、パーソルビジネスプロセスデザインが手掛けているサービスが「セールスのゼロ化」「マーケティングのゼロ化」だ。生成AIなどのテクノロジーを活用し、業務プロセス全体の自動化と高度化を実現するという。

 セールスのゼロ化は、営業が本来向き合うべき業務の前後で発生する煩雑な間接業務を「ゼロ化」する。例を挙げると、リード獲得に該当する「戦略策定」「架電業務」、クロージング業務に該当する「商談」「フォロー業務」の4領域を自動化する。

 リード情報をAIが自動で分類、リスト化し、それぞれに適したアプローチ方法を提案する。架電もAIが自動で行い、結果もSFAに自動入力。ネクストアクションの提示まで自動化して、営業が顧客とのコミュニケーションや提案といった本来業務に集中できる余地を創出する。

 マーケティングのゼロ化も同様に、プロセスの全体を自動化して間接業務のゼロ化を目指すものだ。こちらは「集客・流入」「UX」「コンバージョン」「LTV」に領域を区切り、コンテンツマーケティング業務であれば対象キーワードの選定から外部調査、コンテンツ生成などを大幅に効率化する。

既存の業務プロセスは“そのまま” 再構築不要でDXを推進

 ゼロ化シリーズの特徴について、寺村氏は「営業とマーケティング業務における全てのプロセスで生産性の向上にコミットし、超高速化できること」と話し、次のように続ける。

 「営業やマーケティングの業務自動化をうたうサービスは数多くありますが、一部のプロセスのみに対応しているものがほとんどです。それに対して、ゼロ化シリーズはこれまで当社がBPOサービスを提供する中で蓄積してきた“ゼロ化メソッド”をふんだんに使い、大半の業務プロセスを自動化します」

 単なるコンサルティングにとどまらず、実行まで踏み込んだ伴走型である点も魅力だ。支援先には専任のコンサルタントを付け、業務プロセスの可視化や要件定義だけでなく稟議(りんぎ)書など社内調整のフォローまで行う。

 特筆すべきは、顧客の既存プロセスを大きく変えないことだ。現状の仕組みをそのままに、生成AIなどのテクノロジーを取り入れて業務をアップデートできる。詳細について寺村氏はこう話す。

 「DX推進がうまくいかない理由に『業務プロセスの再編』があります。今ある業務プロセスには各社各様の事情があり、かつ長い時間をかけて形成されてきたものであるはずです。それを再構築するのは簡単ではありません。

 ゼロ化シリーズは、既存の業務プロセスを『そのまま受け入れて』自動化する思想で開発しました。既存の業務プロセスに合わせてカスタマイズしたパッケージ(自動化に必要なツールや仕組み)を提供するアプローチを取っています。『カスタマイズ』と言っても、当社は多様なパターンのパッケージモデルを有しているため、お客さまの既存の業務プロセスとパッケージモデルの差分を調整するだけで済むケースも多くあります。早ければ2週間程度でツールや仕組みを実装して、スムーズにスタートできます」

 業務プロセスを再編するにはさまざまな部門を巻き込む必要があり、その分成果が出るまでに時間がかかる。そうではなく「当面は生産性向上の成果を出す」ことに振り切って、動き出すハードルを低くするのが同サービスの狙いだ。仮に「既存の業務プロセスが非効率で本来なら見直すべき状態」という場合は、現状維持から自動化を進めて徐々にプロセスの改善を目指すという。

 寺村氏は自社の強みについて、「さまざまな技術対応とプレフィックス(パッケージモデルなど事前に準備されたテンプレート)の提供、コンサルティング、人的サポートを4本柱にしている」と語り、真の業務変革にコミットすると自信を見せる。

 ゼロ化シリーズを導入済みの企業は、さまざまな効果を得ている。

 見積もり作成の工数が現場の負担になっていた企業は、セールスのゼロ化を利用して生成AIを導入。96%の工数削減を実現した。自社と競合の商品リストから提案を自動作成できるフローを整備し、それまで9時間かかっていた見積もり作成が15分に圧縮された。1営業日分の稼働時間を削減できたことで、営業が本来向き合うべき業務に集中できるようになったという。

photo セールスのゼロ化事例(出典:パーソルビジネスプロセスデザイン資料より抜粋。以下同)

 コンテンツマーケティングの効率化に悩んでいた企業は、マーケティングのゼロ化によって生成AIによるコンテンツ(=記事)の制作などを自動化する仕組みを構築。工数を58.3%削減しながらコンテンツのリリース量を2倍超に増やすことに成功した。制作を高速化したことで専門家による記事チェックなどにかける時間も創出でき、コンテンツのさらなる高クオリティー化を果たした。

photo マーケティングのゼロ化事例

幅広い業務の「ゼロ化」を目指して

 ゼロ化シリーズを通して目指すのは、多くの人が煩雑な間接業務から解き放たれて楽しく働ける世界だ。同社は今後、日本企業でホワイトカラーが取り組むあらゆる仕事を自動化することを目指す。小坂氏は「残業のゼロ化」や「予算管理のゼロ化」、寺村氏は「管理職のゼロ化」といったアイデアを挙げながら、最後にこう話した。

 「私たちが前向きに、楽しく働くためには幾つかの要素を満たす必要があります。待遇や働き方もそうですし、成長を実感できるのも重要なポイントです。ゼロ化シリーズをご活用いただき、業務のクオリティーを高めたりこれまで向き合えていなかったクリエイティブな仕事を手掛けたりすることで、多くの人が仕事の喜びを感じられればうれしいですね」(寺村氏)

 「生成AIをはじめとするテクノロジーはツールであり、人の可能性を広げるものとして捉えるべきです。人は今まで以上に創造的な仕事に集中して、テクノロジーと共存共栄する時代になっているのは間違いありません。パーソルグループのコンサルタントとして、お客さまの『はたらいて、笑おう。』を実現するために、テクノロジーの進化と人の可能性を組み合わせた次世代の新しい働き方を創造していきます」(小坂氏)

 「業務の自動化」と聞くと、自分の仕事が奪われるのではないかと危惧する人もいるだろう。しかし過去を振り返れば、デジタル化によって新たな仕事が次々と生まれ、その仕事は高度化、クリエイティブ化してきた。近年は生成AIによって、この動きがさらに加速している。

 このような状況の中で、本来の業務ではない間接業務に時間を取られ、従業員が疲弊している企業は取り残される可能性が高い。そうならないためにも、パーソルビジネスプロセスデザインのゼロ化シリーズを活用してみてはいかがだろうか。

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提供:パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2025年5月1日