京都発の革小物ブランド「COTOCUL」が挑んだAmazonのスポンサー広告活用の舞台裏挑めば、未知は道となる。

PR/ITmedia
» 2025年09月01日 10時00分 公開
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Amazonへの出品で痛感した広告の重要性

 アパレルメーカーとして2005年に創業した京でん。元々は和柄ジーンズを中心としたカジュアル衣料の卸販売を主要事業としてきた。しかし、ブームの反動で低迷が続いたことから、「一からものづくりを行い、お客さまに価値を届ける」という理念を掲げてB2C型ビジネスにかじを切った。

 2013年に打ち出したのが、「COTOCUL」(コトカル)という革小物のブランドだ。COTOCULとは京都府出身である同社代表取締役の竜田昌雄氏による造語で、「古都」と「カルチャー」の2つの意味が込められている。同ブランドの下、現在は主に手作りの財布の製造や販売に注力しており、中でも紙幣を折り畳まずに収納できるミニ財布は、40〜50歳代の女性層に人気を博している。

photo COTOCULのミニ財布。着物の染色にも使う「ぼかし染め」を施し、グラデーションの色合いが美しい(提供:アマゾンジャパン、以下同)

 とはいえ、実店舗の販売には次第に限界を感じ始めていた。

 「当時は百貨店のポップアップストアを中心に販売していました。私も売り場に立って商品の使い方を実演してアピールに努めてきましたが、どうにも体力が持たず、売り上げは伸び悩んでいました。私がオフィスにほとんど戻らないことから業務がうまく回らないなど、組織的な問題も生じていました」

photo Amazon出品のいきさつを語る竜田氏

 そこで新たな販路として注目したのがオンラインストアであり、その一つとして2020年にAmazonへの出品に踏み切った。このときに痛感したのが広告の重要性だと竜田氏は振り返る。無数の事業者が出品してしのぎを削る中、まずは自社商品の認知度を高めることが売り上げ向上の一つの方法だと考えた。

 「商品をご愛用いただいているコアなファン層からの指名買いはごく一部に見られたものの、それ以外に『ミニ財布』や『財布 コンパクト』といったキーワードで検索して、購入に至るケースはまったくありませんでした」

 こうした状況が、広告を打ったことでどう変わったのだろうか。

 同社はAmazon Japanが開催しているセミナーに参加して、商品リーチに有効な「スポンサープロダクト広告」を利用してみることにした。この結果、商品の月間売り上げは100万〜200万円へと一気に伸びたという。

「広告は難しい」 最初は戸惑いの連続

 Amazon出品の効果を目の当たりにしながらも、竜田氏は「広告は難しいと、つくづく思いました」と明かす。

 商品の売り上げが急に伸びた背景には、広告展開と同時期にテレビの情報番組で商品がたまたま紹介されたという要因も重なっていた。そのため、広告がもたらした具体的な効果と情報番組による影響の切り分けが難しく、売り上げが伸びた真の理由を正確に把握することが困難だった。

 「Amazon の広告は高機能なだけに、私の理解がなかなか追い付きませんでした。スポンサー広告は『この広告枠を買う』といった単純な仕組みではなく、スポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告、スポンサーディスプレイ広告等、メニューの選択肢が多岐にわたります。自社のマーケティング戦略に応じた広告を運用して、効果を検証しながら見直しや最適化をする必要があります。始めはどうすればよいのか分からず、かなり戸惑いました」

 それでも途中で投げ出さず、「このままもう少し続けてみよう」と思えたのは、試行錯誤を続ける中で得られた小さな手応えや事業への確かな信念があったからだ。

 「Amazonのトップページや商品詳細ページ、Amazon以外のWebサイトなどにも掲載できる『スポンサーディスプレイ広告』を試してみたところ、キャンペーンがうまく回り始めました。特にプライムデーやブラックフライデーなど、大型セールと連動した広告効果が顕著に表れるようになりました」

photo COTOCULの商品詳細ページ。特徴や機能を消費者に分かりやすく伝えるため、改善を重ねている

月間売り上げ1000万円を目標に掲げたスポンサーブランド広告の展開

 徐々に広告の“勘所”をつかんだ同社。2022年秋ごろから併用を始めたのが、動画も使えることから商品利用シーンの説明に適した「スポンサーブランド広告」と、自社ブランドの全体のラインアップとともに、ブランドのこだわりやブランドストーリーなどを紹介できるページ「ブランドストア」だ。

 「財布をはじめ革小物を取り扱っている国内外のメーカーはAmazon内でも群雄割拠で乱立しており、個々の商品単位で差別化を打ち出すのは容易ではありません。COTOCULのブランド認知を広げ、お客さまからの関心度を高め、ファン層を拡大してこそ商品の売り上げ拡大につなげられます。オンラインストア市場全体としても、それまでのコロナ禍の巣ごもり需要の反動を受けた低迷が見られるようになっており、より戦略的な広告運用の重要性を感じ始めていました」

 このタイミングで同社は「月間売り上げ1000万円」という目標を掲げた。それまでが100万〜200万円だったことを考えれば、5〜10倍に相当する大胆な目標だ。一見すると無理なハードルのようにも思えるが、竜田氏の腹の内には確かな勝算もあったという。

 世の中でキャッシュレス化の流れが加速する中で、特にミニ財布に対する需要が高まると同時に、単に紙幣や硬貨を携帯するための道具にとどまらない新たなニーズも生まれていた。運気を高めるアイテムとしてミニ財布を求める人が増えており、従来の新年や新年度を迎えるタイミングだけでなく、「一粒万倍日」や「天赦日」などの開運日に合わせて購入するなど、ミニ財布が売れる時期も変化している。古都の伝統と手作りならではの高品質にこだわったCOTOCULのミニ財布をはじめとする革小物は、そんな新たな嗜好(しこう)にしっかり応えられると考えられた。

 具体的にどうやってCOTOCULの魅力を消費者に訴求するのか。同社がスポンサーブランド広告を展開するに当たって重視したのが動画広告だ。

 「紙幣を折り畳まずに収納できる弊社のミニ財布の特殊な構造を静止画で伝えるのは難しく、動画が必須と考えました。あるインフルエンサーの方にミニ財布をSNSで紹介していただいたところ、動画に対するフォロワーの反応が非常に良かったことからも大きな気付きを得ました。ポップアップストアでの実演販売のように使い勝手を見せることで、商品の魅力を余すことなく伝え、お客さまの心をつかむ効果を得られることを実感しました」

 広告は商品を売るためのツールであると同時に、消費者の「欲しい」という欲求をかき立てる手段でもある。「売る側ではなく買う側の視点で考えるためには、広告運用に当たり自社商品への深い理解は欠かせません」と竜田氏は言う。

 ブランドストアを含めたコンテンツ制作全般に関して、Web担当の久保洋平氏が新戦力として加わったことも広告展開の大きな推進力となった。元々雑貨屋で販売員をしていた久保氏は、持ち前のクリエイティブセンスを生かしてWebページ制作や動画制作などのスキルを磨き、同社にジョインした。

 「商品のリアルな質感や活用シーンなど、COTOCULの魅力をいかに分かりやすく、正しく伝えることができるか、まさに私の腕の見せ所です」と久保氏。「コンテンツ制作は、ともすれば売り手側の視点に偏りがちになるだけに、できるだけ客観的な視点からお客さまのことを理解する必要があります。周りのスタッフの意見も積極的に取り入れるなど、広告クリエイターとして視野が狭くならないように努めています」と述べ、日々のコンテンツ制作に向き合う真摯(しんし)な姿勢を見せる。

photo ミニ財布を撮影する久保氏。どうすればオンラインで商品の良さが伝わるか、試行錯誤を続けている

培ったノウハウはオフラインでの営業活動にも活用

 同社にとって当初は難しく、ハードルが高いと感じられたAmazonでの広告展開だったが、取り組みを地道に重ねることで、商品販売での着実な成果を挙げてきた。

 「現在は、月間売り上げ1000万円という目標も達成できています。これは揺るぎのない事実です。私たちは元々ものづくりが好きな集団ですが、ただ良い商品を作るだけではビジネスにはならず、確かな売り上げがあって初めて企業として成り立ちます。そうした意味では、広告は経営に不可欠のツールであると改めて感じました」と竜田氏は語る。

 同時に「弊社には大手企業のような広告やマーケティング組織はありません。私と久保にOJTで教育中の若手社員を加えた、わずか3人のメンバーでここまでたどり着けました」と強調する。

 久保氏も「私たちにとってAmazonでの広告展開はまさに未知の挑戦でしたが、私自身もコンテンツ制作で“できること”の範囲を広げてきました。こうした取り組みがお客さまにより喜んでいただける、必要としている情報をタイムリーにお届けできるようになったことが、現在の成果につながったと自負しています」と続ける。

photo 撮影した写真を編集する久保氏。実物と見比べながら、色合いや明るさを細かく調整する

 これまで獲得してきた広告展開に関する知見やノウハウは、必ずしもAmazonに限定されるものではない。

 「オフラインの販売拠点を増やすために全国のバイヤーに営業していますが、この活動も広い意味で広告展開と同じです。Amazonのスポンサープロダクト広告からスポンサーディスプレイ広告、スポンサーブランド広告、ブランドストアまで、Amazon の広告ソリューションを通じて学んできた『ブランドや商品の魅力を伝える』ための方法論は、バイヤーに対するアプローチにも生かされています」と竜田氏は語る。

 実店舗販売の限界を感じてAmazonに活路を見いだした京でん。Amazon のスポンサー広告という新たな“武器”を手に入れ、当初は戸惑いながらも、さまざまな広告展開に挑戦して運用ノウハウを着実に培ってきた。

 「広告は、必ずしも出してすぐに効果が得られるものではありません。実際に試して、改善を重ねることが重要です。私たちも最初は結果が出ず、諦めかけたこともありました。しかし、すぐに効果が出ないからこそ短期的な結果にとらわれず、長期的な視点で自社にとっての最適な形を見つけていくことを重視しました。おかげで、ブランドとして一つの大きな課題を乗り越えられたと感じています」

 オンラインで培った知見はオフラインの営業活動にも生かされ、ビジネスの拡大に貢献している。まさに「未知への挑戦」が「道」となった事例と言えるだろう。ものづくりへの情熱に加え、広告という経営に欠かせないツールを使いこなすことで、彼らは「京都発の世界ブランド」へと飛躍するはずだ。

※参考事例であり、全ての広告主様が同様の結果を得ることを保証するものではありません。

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