ハイブリッドワークが当たり前の働き方となり、自宅は「オフィス」としての機能も併せ持つ重要な仕事場になった。
しかし、その仕事場を支えるインターネット環境は“業務品質”を満たしているだろうか。プライベート利用で十分でも、「Web会議で音声が途切れる」「大容量ファイルのアップロードに時間がかかる」といった不便を感じつつ、「自宅の環境なんてこんなものだ」と諦めてはいないだろうか。一つ一つは小さな問題でも、その積み重ねは業務の生産性をむしばみ、大きなストレスになる可能性が高い。
在宅勤務の頻度はコロナ禍のピーク時よりも減ったかもしれない。しかし、それに伴って日本全体のインターネット通信量が落ち着いたかというと実態は逆だ。総務省の調査によると、固定系ブロードバンドサービスのトラフィックは2020年に急増した後も一貫して増加傾向にあることが示されている※1。
※1:総務省「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計結果」(2025年2月28日)より。
プロバイダーは、このような状況をどう見ているのか。ビッグローブの鈴木聡史氏は「Web会議が一般化したことは、トラフィックの継続的な増加につながっているだろう」と分析する。
「ハイブリッドワークで会議を開く場合、参加者のうち一人でも在宅勤務ならオンラインで開催しなければなりません。結果としてWeb会議の開催が当たり前になり、社会全体のトラフィックを押し上げる要因の一つになっているのではないでしょうか」
ITmedia ビジネスオンラインの読者調査※2では、回答した企業の7割以上がハイブリッドワークを継続予定としており、この傾向は続くと考えられる。通信環境に起因する問題は、早めに解消しておきたいところだ。
※2:ITmedia ビジネスオンライン「『出社回帰』に関する読者調査」(2025年6月)より。
では、インターネット環境はどこから見直すべきか。鈴木氏は「家の“外”と“中”に分けて考える必要がある」とアドバイスする。
家の“外”で注意したいのが、マンションなど集合住宅に備え付けられているインターネット回線だ。建物まで高速な光ファイバーが来ていても、各戸への分岐方式によっては他世帯の影響を受けることもある。「必ずしも『光回線だから大丈夫』ということはなく、実は自宅までの経路に遅延要因が潜んでいる可能性があります」と鈴木氏は指摘する。
工事不要の「ホームルーター」(FWA)も同様で、モバイル回線を利用するため電波状況によっては接続が不安定になる。鈴木氏は「ホームルーターは建物の向きや場所によって電波を拾いにくく、スペック通りの速度が出ないというケースもあります。光回線とモバイル回線の比較であれば、直接引き込む光回線の方が安定して使えるのは確かです」と話す。
意外な“落とし穴”となるのが「接続方式」と、それにまつわる初期設定だ。長く使われてきたPPPoE方式の通信の混雑といった問題を解消するため、IPv6 IPoE方式が登場した。「プロバイダー各社がIPv6 IPoE方式を推奨していることもあり、切り替えが進んでいます」と鈴木氏は説明する。
しかし、ここにわながある。長年インターネットを利用してきたユーザーほど「ルーターにはIDとパスワードを設定するもの」という意識が染み付いていることが多い。プロバイダーによっては古いルーターとの互換性を考慮して2つの接続方式を用意しているが、それが通信速度を落とす原因になることがあるという。
「IPoE方式は機器をつなぐだけで自動的に接続されるため、IDとパスワードの入力は不要です。しかし、プロバイダーが案内するPPPoE用のIDとパスワードを『昔からの習慣で』設定してしまうと、速度が出ないPPPoE方式で接続されてしまう――というケースがまれにあります」
高速なプランを契約したはずなのに速度が出ない、と感じる場合はまずこの設定を疑ってみるのがよさそうだ。
家の“外”の環境を整えても、まだ安心はできない。鈴木氏が指摘するもう一つの論点、家の“中”に潜むボトルネックにも目を向けてみよう。
「近年は接続デバイス数が増加しており、それぞれの通信量も増加しています。特にファミリー宅は複数デバイスを同時に利用することが多いため、通信が不安定になりやすい傾向があります」
一人世帯であれば、デバイスが増えても動画視聴とWeb会議を同時に行うことはあまりない。しかしファミリー宅の場合、夫婦でリモートワークをしており同時にWeb会議に参加、別の部屋では子どもがオンライン学習や動画視聴――というシーンも珍しくないだろう。こういった状況を考慮してインターネット環境を整える必要がある。
環境を整える際、見落としがちなのがルーターとLANケーブルだ。問題がないからと古い機器やケーブルをそのまま使っていると、それらがボトルネックになる。
Wi-Fiルーターについて、鈴木氏によれば「Wi-Fiも新しい規格になるほど性能が向上」しており、「Wi-Fi 6以上ならば一般的なマンションでは問題なく利用できる」という。ただし、一戸建てのように階をまたいだり壁などの障害物が多かったりする環境ではルーター1台で家全体をカバーするのは難しい。
そこで有効なのが、メインルーターに加えて子機を設置し、網の目のようにWi-Fiエリアを広げる「メッシュWi-Fi」だ。「1階にWi-Fiルーターを設置して、2階の離れた部屋で利用するなどのケースで検討するとよい」と鈴木氏は話す。
LANケーブルも同様に見直す機会が少ないが、古い規格は通信速度に制約がある。1Gbps(=1000Mbps)の光回線を引いている場合、最大通信速度が100Mbpsの「カテゴリー5」のケーブルでは回線の性能を10分の1しか引き出せない。インターネット回線のモデムとWi-Fiルーターをつなぐこのケーブルが旧式のままでは、いくら高速な回線を契約しても宝の持ち腐れだ。こうした、使用ケーブルの選択ミスは「笑い話のようですが、実際にそうした事例を聞いたことがあります」(鈴木氏)。これを機にチェックしておきたい。
ここまで、自宅の“外”と“中”に潜む、通信品質を低下させる要因を見てきた。では、これらのボトルネックをまとめて解消してハイブリッドワーク時代のビジネスパーソンにふさわしい快適な仕事場を手に入れるにはどうすればいいのだろうか。
その答えの一つが、「10ギガプラン」の導入だ。かつては一部のヘビーユーザー向けという印象だったが、現在は料金も比較的リーズナブルで、新規契約者の多くが10ギガプランを選ぶ時代になっていると鈴木氏は言う。
「10ギガは多重利用に強いのが特徴なので、ファミリー宅には特に向いています。一人世帯でも、大容量ファイルをアップロード、ダウンロードする機会が多いビジネス用途では顕著に違いが出ます」
10ギガプランを利用するなら、Wi-Fiルーターも最新規格のWi-Fi 7対応に切り替えたい。
「最新の機器であれば10ギガの高速通信を無線でも安定して飛ばすことができ、電波が届く範囲も広がります。メッシュWi-Fiも有効ですが、まずは高性能なルーターを1台設置し、それでも届きにくい部屋があれば子機を買い足す、というステップが現実的でしょう」
これからの“新常識”を満たす光回線とは、具体的にどのようなものか。候補の一つとなるのが「BIGLOBE光」だ。ISPの老舗として長年の実績があり、国内有数の大規模バックボーンを擁する点は安心感が大きい。国内では東京と大阪に加えて福岡にも拠点を開設し、DR(ディザスタリカバリー)体制を強化。シンガポール、ロサンゼルスなどにも拠点を構え、海外との通信の安定化を図っている。こうした盤石なインフラによって、インターネット利用の“大前提”となる安定性と信頼性が担保されている点は大きな魅力だ。
サポート体制も充実しており、トラブル時のカスタマーサポートは365日対応。「つながらないと仕事にならない」ビジネスパーソンにとって、これは重要なポイントになる。オペレーターの他、AIチャットbotといった最新技術でユーザーを支えており、「電話で話すことに抵抗がある方など、さまざまなお客さまのニーズにお応えしています」と鈴木氏は語る。
同社は、10ギガプランとして「BIGLOBE光 10ギガタイプ」を提供している。ユーザーからは、「他社1ギガ回線は家族3人で同時に動画を視聴するとたびたび止まっていたが、BIGLOBE光 10ギガタイプに切り替えたことでトラブルがなくなった」「これまで3時間ほどかかっていた大容量ファイルのアップロードが30分で完了するようになった」などの報告があるという。
10ギガの性能を最大限に生かすためのWi-Fiルーターもオプションとして提供している。「自信を持ってお薦めできる機器をそろえており、分割払いなど初期投資を抑えられるプランを用意しています」と鈴木氏は笑顔を見せる。自宅の状況に合わせてどの機種が良いかといった相談にも、電話窓口で対応してくれるというから心強い。
「アップロード待ち」「不安定なWeb会議」がなくなる快適な通信環境が、仕事の生産性向上に貢献することは言うまでもない。短い時間で成果を出せる「タイパの高い」環境は、空いた時間を自分のために使えるようになり、生活の余裕や豊かさにもつながるはずだ。
BIGLOBE光は、auの「auスマートバリュー」やUQ mobileの「自宅セット割」といった割引の対象になっているため、対応するスマートフォンと一緒に利用すれば割引が適用される。コスパの観点でもメリットは大きいだろう。
最後に、鈴木氏は読者にこうメッセージを送る。
「光回線が登場して四半世紀がたち、その役割は大きく変わりました。仕事の生産性を高めるのは大前提ですが、その先にあるスキルアップや趣味といった自己実現、あるいは家族との豊かな時間まで、通信環境は人生の質そのものを左右すると言っても大げさではありません。私たちは、そうした思いを込めて2025年7月にブランドを刷新し、『好きが、未来を変えていく。』というスローガンを掲げました。当たり前になったインフラだからこそ一度見直すことで、仕事も人生も、その可能性が大きく広がることを実感してほしいですね」
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