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「エコ&プレジャー」――地球に優しく、乗っていて楽しいクルマ
三菱「i MiEV SPORT」

 三菱自動車の「i MiEV SPORT」(アイ ミーブ スポルト)は、同社が開発した電気自動車「i MiEV」をベースに、走る楽しさと環境性能の両立を目指した車だ。回生ブレーキを採用し、ルーフにはソーラーパネルを設置、またフロントエアインテークには風力発電用のファンを搭載するなど、省エネ性能を高めるための試みが随所に見受けられる。

 そんなi MiEV SPORTに“走り”のエッセンスを加えるのは、独自の駆動システム。後輪用のシングルモーターに加え、前輪用のモーターをタイヤホイール内部に搭載している。これらのモーター出力を電子制御することにより操縦性を向上させ、「電気自動車のイメージを変えるスポーティーな走り」ができるという。またリア・ミッドシップレイアウトならではのロングホイールベースが安定した走行を実現する。スタイリングも“卵”のように滑らかな弧を描く、エコカーらしい“優しさ”を残しながら、サイドにエアインテークを備えるなどスポーティーな雰囲気も盛り込んだ。

i MiEV SPORT01
i MiEV SPORT02
ホンダ「PUYO」

 ホンダが提案する新しいモビリティのかたちが燃料電池車「PUYO」。箱型のフォルムはコンパクトカーにおける最大限の空間の追求の結果だが、角を丸くし、ペットのようなかわいらしさをフロントマスクに演出することで、使う人だけでなく周りの人も楽しくさせるクルマを目指している。子どもから大人まで乗り降りしやすいウイングアップドア、運転者も周りの人も安心の360度パノラミックキャビン、縦列駐車や狭い道での切り返しもラクラクの360度回転モードなど、快適装備もポイント。

 思わず触れてみたくなるような柔らなイメージのボディは、実際に触ってみると本当に「プヨプヨ」と柔らかい。「ジェルボディ」と呼ばれる、ボディ自体を包み込むその柔らかい素材は、万が一PUYOが人と接触した場合、衝撃を吸収するクッションの役割を担う。また、ホタルのように薄緑色に発光することで、周囲にクルマの存在を知らせたり、クルマの状態を知らせてくれたりもする。今後求められる「人とクルマの優しい関係」を具現化した次世代コンパクトカーだ。

PUYO01
PUYO02
アウディ「メトロプロジェクト クワトロ」

 アウディ「メトロプロジェクト クワトロ」は、“大都会を走るのに最適な車”というコンセプトのもとに生み出された。アウディらしいシンプルなデザインを採用した3ドアモデルで、AピラーからCピラーまで続くアルミニウム製のアーチが印象的。またドアミラーやドアハンドルにはアルミニウム仕上げを施し、スポーティーな外観となっている。150馬力のエンジンと40馬力のモーターを搭載し、前輪駆動と四輪駆動を使い分ける独自の駆動システムを備えた。

 スタイリッシュなライフスタイルを求める+D Style読者に注目して欲しいのは、同車に備え付けられた「アウディ モバイルデバイス」だ。このセンターコンソールに取り付けられたポータブルユニットは、カーナビや音楽/映像プレーヤー、携帯電話としての機能を備えている。さらに無線LANを利用して車両との通信も可能だ。車内に入らずしてヒーターをオンにしたり、外で聴いていた音楽をそのままカーオーディオで聴いたりと、ドライブとライフスタイルとをスマートに連携させる次世代ツールといえる。

メトロプロジェクト クワトロ01
メトロプロジェクト クワトロ02

取材・文・撮影 / +D Style編集部