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20世紀不朽の名作をマイチェアに
歴史に名を残すデザイナーたち
ジャン・プルーヴェ

 インテリアデザインのみならず、建築やエンジニアとしての才能も発揮したジャン・プルーヴェ。彼の作品は20世紀の名作として復刻され、コレクターたちからの支持を集めている。

Antony(アントニー)

 ジャン・プルーヴェの作品の中でも個性的なフォルムのAntony。印象的なこの製品は、実は1954年にパリ近郊の大学のキャンパスのためにデザインされたものだ。

 座面から背もたれにかけてのシート部分は成形合板でできており、それを三日月形のスチールリブの両端で浮かせ支えることでクッション性を持たせている。

 コンパスのような脚は、安定感を与えるために独自に考案されたもので、彼がデザインした作品には多く採用されている。

ヴェルナー・パントン
Panton Classic(パントン クラシック)

 デンマーク出身のパントンの原点は建築。若干29歳で建築デザイン事務所を構え、名建築との評価も高い「カードボードハウス」の設計も担当する。その後、インテリア、家具、照明など数々のデザインを手がけ、ハーマンミラーやヴィトラといった有名チェアメーカーとのコラボレート製品も製作している。

 中でも自分自身の名を冠した「Panton Chair(パントンチェア)」が、1967年に発表されると世界中から高い評価を得た。

 当時プラスチックの一体成型という画期的なアイデアは、現在も息づき、新しい素材を使って生まれ変わり続けている。プラスチックを注入して型を取る方法で大量生産を可能とした。プラスチックの質感が味わえるユニークな作品。「Panton Classic」は、当時の作品を忠実に再現している。

Amoebe(アムーべ)

 1970年にケルンの家具見本市でパントンが発表した「VISIONA 2 EXHIBITION」の家具のひとつ。高さのないラウンジチェアとして人気を博した製品だ。
 ドイツの名門ヴィトラ社から復刻したAmoebeは、イスの内部にラミネート加工されたパックジェルを入れ、背もたれにより柔軟性を持たせている。高品質のウール素材のカバーリングは、さらに座り心地のよさを実現した。