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バリアングル液晶付きの多機能一眼レフ――キヤノン「EOS 60D」(4/4 ページ)
キヤノンのデジタル一眼レフ「EOS」シリーズに、初のバリアングル液晶を搭載した新作「EOS 60D」が加わった。新しくなった機能と操作性を中心に、ファーストインプレッションをお伝えしよう。
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入門機からのステップアップに最適なカメラ
撮像素子には、APS-Cサイズの有効1800万画素CMOSセンサーを搭載。感度はISO100〜6400で、拡張設定としてISO12800までの増感に対応する。処理エンジンには「DIGIC 4」を採用する。これらの仕様は、エントリー機「EOS Kiss X4」と同等となる。
動画は、最大で1920×1080ピクセルのフルHD記録をサポートし、ファイル形式はMOV。動画撮影時の露出では、オートのほかにマニュアル設定も可能。音声は内蔵のモノラルマイク、または外部ステレオマイク端子から録音できる。
トータルとしては、中級ユーザー向けの「EOS 7D」と初級ユーザー向け「EOS Kiss X4」の中間のラインアップを埋める製品としてバランスよくまとまっている。EOSシリーズでは唯一のバリアングル液晶という個性も光る。
ただし、EOS 50Dなど型番2ケタのEOSシリーズを使ってきたユーザーにとっては、EOS 50Dに比べてスペックダウンした点が気になるところ。より強力な連写やAF性能が必要ならEOS 7Dを、バリアングル液晶による構図の自由度を求めるならEOS 60を、という住み分けなのだろう。
ISO感度「AUTO」を選択した場合の、自動アップする上限の感度はユーザー設定ができる(写真=左)、動画の撮影メニュー画面。動画撮影中にAFを作動させることは可能だが、AFスピードが遅く、駆動音が録音されるので、フォーカスは撮影前に合わせるのがいい(写真=右)
フルHDやSDでの記録のほか、約7倍のズーム効果を得る「動画クロップ機能」も選択できる(写真=左)、記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードを採用。電源はEOS 7Dと共通の専用リチウムイオン充電池。CIPA準拠の電池寿命は、ファインダー撮影で約1100枚、ライブビュー撮影で約320枚となる(写真=右)
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