アートフィルターが充実した小型ミラーレス――オリンパス「E-PL2」(3/4 ページ)
オリンパスのミラーレスカメラ最新モデルとして「OLYMPUS PEN Lite E-PL2」が登場した。従来機「E-PL1/PL1s」からの進化のポイントを中心に、E-PL2の各種の機能と操作性をレビューしよう。
オプションによる拡張性が充実したことも見逃せない。ボディ上部のアクセサリーポートには、これまで同様、電子ビューファインダー「VF-2」やマイクセット「SEMA-1」を装着できるほか、新たにマクロ撮影用のアームライト「MAL-1」や、コミュニケーションユニット「PENPAL PP-1」を装着可能になった。「PENPAL PP-1」は、対応するスマートフォンなどにBluetooth経由で撮影画像をワイヤレス送信するユニットだ。
また、キットレンズ「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II」などに装着できるコンバーターレンズが2月下旬に発売となる。魚眼風のデフォルメ効果を味わえるフィッシュアイコンバーター「FCON-P01」と、広角撮影用のワイドコンバーター「WCON-P01」、撮影倍率を高めるマクロコンバーター「MCON-P01」の3つだ。レンズ交換ができるカメラなのに、レンズの前にコンバーターを付けるのは少々奇妙な感覚だが、少ない予算でフィッシュアイやワイド、マクロの効果を体験できるという意味では、入門者用に最適だろう。
左から、フィッシュアイコンバーター「FCON-P01」、ワイドコンバーター「WCON-P01」、マクロコンバーター「MCON-P01」を装着したE-PL2。なお、今回試用した3つのコンバーターレンズは試作機(ベータ機)であり、以下例についても画質については最終のものではない
4/3型1230万画素センサーを継承
そのほかの機能としては、全レンズ対応のボディ内手ブレ補正や、撮像素子のゴミを自動除去するダストリダクション、HD対応の動画モード、肌をなめらかに仕上げるeポートレート、追尾AF、アスペクト比の変更、多重露光などを継承している。
撮像素子には4/3型有効1230万画素のハイスピードLive MOSセンサーを、画像エンジンには「TruePic V」を搭載する。これらの仕様はE-PL1/PL1sと同じで、画質の基本傾向も受け継いでいる。初期設定の画質は、シャープネスが少々高めで、発色はクリアで見栄えがいい。ピクチャーモードによって画質の傾向を細かくカスタマイズすることも可能だ。
総じて言えば、特にトンがった部分はないものの、入門用ミラーレスカメラとして、画質と機能、操作性、デザインがバランスよくまとまっている。個人的には、より上位のPENシリーズの新作が待ち遠しいが、現状のラインアップから選ぶとすればこのE-PL2が一番おすすめできる。
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