「知性」を備えた新エントリー機 キヤノン「EOS Kiss X5」
エントリー向けデジタル一眼の定番「EOS Kiss X」に、“知性”を持った新シーン解析機能を備えた「EOS Kiss X5」が登場。バリアングル液晶も搭載した。
キヤノンは2月7日、デジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X5」を3月3日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、ボディのみ、「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」とのレンズキット、「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」と「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」を組み合わせたダブルズームキットが用意される。実売想定価格はボディのみが9万円前後、レンズキットが10万円前後、ダブルズームキットが13万円前後。
昨年2月に発表された「EOS Kiss X4」の上位に位置するエントリークラス製品(新製品の投入によりEOS Kiss X3は在庫のみの販売となる)。新たな撮影モードとして、被写体や情景に応じて、フォーカス/露出/ホワイトバランス/オートライティングオプティマイザ/ピクチャースタイルの5つをカメラが制御する「シーンインテリジェントオート」を搭載した。
既存製品でもシーン解析及びフォーカス/露出/ホワイトバランス/オートライティングオプティマイザの適用は行われていたが、新たにピクチャースタイルまでも複合させて処理を行うことで、より適切な処理が可能となったという。同社コンパクトデジタルカメラが備える「こだわりオート」に比べても、被写体の状態にあわせて補正量をリニアに変更するため、常に最適な補正を行える。
EOS 60Dが搭載した「表現セレクト」も用意される。「くっきり鮮やかに」「ふんわりやわらかく」「暖かくやさしく」「しっとり深みのある」「ほの暗くひっそりと」という言葉にあわせた仕上がりになるよう、ホワイトバランスやピクチャースタイル、露出などが自動補正される。また、撮影後に「ソフトフォーカス」「ラフモノクロ」「魚眼風」「トイカメラ風」「ジオラマ風」といったフィルター処理を加えて別ファイルとして保存する「クリエイティブフィルター」機能も搭載している。
背面液晶はEOS 60Dと同様のバリアングル液晶となった。サイズは3型ワイド/104万画素。左にヒンジの設けられたタイプとなっており、三脚設置時やバッテリーグリップ装着時にもアングルの自由度が損なわれることはない。サイズは133.1(幅)×99.5(高さ)×79.7(奥行き)ミリ、570グラム。
撮像素子はAPS-Cサイズ(22.3×14.9ミリ)の有効1800万画素CMOSセンサーで、ISO感度は常用100-6400(拡張時12800)。AF測距点は9点/中央F2.8で、連写は最高約3.7コマ/秒で、連続撮影可能枚数はJPEGラージ/ファイン時で約34枚(RAW時で約6枚、RAW+JPEGラージ/ファイン時は約3枚)と既存のEOS Kiss X4と同等の仕様となっている。
動画撮影機能「EOSムービー」は、最大1920×1080ピクセルの30p/25p/24p記録が行えるほか、フルHD撮影時に画面中心部を3〜10倍に拡大しての撮影(クロップ撮影)が行える(EOS Kiss X4にもクロップ撮影機能は搭載されているが、7倍固定)。動画ボタンを押すと、設定した秒数(2/4/8秒)だけを録画する「ビデオスナップ」機能も用意されており、ビデオスナップ機能を利用して撮影した映像についてはBGMをつけて再生できるほか、自動的に切り替えエフェクトを追加しての連続再生なども行える。
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